グラドビッチ また辛勝

　前IBF世界フェザー級王者イフゲニー・グラドビッチ(29=露/米) は9日(日本時間10日)、スペインのピカーニャでヘスス・ガリシア(28=メキシコ)と対戦し、10回判定勝ちを収めた。昨年5月、リー・セルビー(英)に8回負傷判定負けを喫して世界王座を失ったグラドビッチは、10月の再起戦に続く辛勝だった。

　2回に相手の右目上を切り裂いたグラドビッチだが、小柄なサウスポーを相手に前半は必ずしも分がいいとはいえない展開だった。しかし、ロベルト・ガルシア・トレーナーの指示で中盤からボディ攻撃に切り替え、わずかに抜け出した。採点はひとりが96対96のイーブンとつけたが、残る二者は99対93、96対94でグラドビッチを支持した。辛うじて再起2連勝を飾ったグラドビッチは23戦21勝(9KO)1敗1分。WBO世界スーパーバンタム級王者ノニト・ドネア(比/米)との対戦が打診されていたが、先送りにしておいて正解だったかもしれない。ガリシアは23戦13勝(8KO)9敗1分。