内山、勝って来年は海外だ!

　今年のボクシング界も"KOダイナマイト"の拳で締めくくられる。大晦日に東京・大田区総合体育館で開催される「THE BEST OF BEST」ダブル世界戦、WBA世界Sフェザー級タイトルマッチでV11に臨む出場スーパー王者・内山高志(36=ワタナベ)と挑戦者で同級6位オリバー・フローレス(24=ニカラグア)の調印式及び計量が30日、試合会場で行われた。
※ダブル世界戦は31日(木)午後9時30分からテレビ東京で放送予定。

　調印式の冒頭、WBAスーパーバイザーより内山にスーパーベルトが贈られ、新たなベルトを手にした内山は「もらえるまで一年待った。ちょっと柄が違いカッコいいですね」と満足気。調印、グローブチェックが終わり、両者は明日の試合に向けて意気込みを語った。

　5年連続で大晦日の防衛戦を迎える内山は「毎年のことですが、しっかりと勝って良い年を迎えたい。肘が治り、ここまで痛みを感じることなくのびのびと練習をすることができた」とし、11度目の防衛にして久しぶりの完全体に手応えを感じていた。

　一方、今回が世界初挑戦のフローレスは「メンタル、フィジカルともに準備は出来ている。観客を満足させる試合をする」と冷静に答え、4連勝中の自信を示した。

　内山には海外に記者から、米国のボブ・アラムプロモーターと契約をかわし、来春に元WBA世界フェザー級スーパー王者のニコラス・ウォータース(29=ジャマイカ)と対戦する報道が出ているとの質問が飛び出したが、内山は「サインはしていない」と苦笑し完全否定。ただし、そういったビッグマッチの期待も含め、明日の試合は良い結果を残したいとした。

　計量は、両者ともアンダーでパス。最後に内山は、昨日の試合で3階級制覇をはたした拓殖大学ボクシング部後輩の八重樫東(大橋)がゲスト解説することについて「試合は見ていないが、凄い試合だったなとメールした(笑)。這い上がってきた様は尊敬に値する」と称え、気合十分に「先輩として恥ずかしくない試合をしたい。明日はフルパワーで勝つ!」と闘志を燃やした。

■計量結果
WBA世界Sフェザー級タイトルマッチ
王者・内山 高志(ワタナベ)
体重:58.7kg
体温:36.5℃
脈拍:78/min
血圧:132/84mm/Hg

挑戦者オリバー・フローレス(ニカラグア)
体重:58.6kg
体温:36.6℃
脈拍:65/min
血圧:142/83mm/Hg