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[試合後会見]2015.12.14

勝ち抜いたのは?

 ボクシングファン待望の好カードがついに実現。14日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ&DANGAN148」のメインイベントで日本Sフェザー級タイトルマッチ、王者・内藤律樹(24=E&Jカシアス)対同級1位・尾川堅一(27=帝拳)が行われた。試合前から盛り上がりをみせた一戦は初回、歓声と悲鳴が入り混じる衝撃の展開となった――。
試合の模様は18日深夜27時からフジテレビ(関東ローカル)で放送。
採点表
 初回、サウスポーの内藤は落ち着いた試合運びをみせていたが、ラウンド終盤に尾川の右ストレートが直撃。内藤は腰から砕けるようにダウンを喫した。ダメージの残る内藤に尾川は猛攻をかけペースを握り続けた。次第に回復した内藤も4ラウンドには中間距離でパンチを当ててポイントを奪い返したが5ラウンド、踏み込みが鋭い両者は頭がぶつかる場面が増え、バッティングで内藤は右目上を大きくカット。ドクターチェックですぐに試合はストップし、負傷判定へと持ち込まれた。採点は2〜3ポイント差で3者ともに尾川を支持し、新チャンピオンが誕生。リング上のインタビューで尾川は「挑戦者なのでいくしかないと思っていた。チャンスをくれたジムに感謝したい。この結果に満足せずにまた内藤選手とやりたい」と再戦に応じる構えをみせた。
自分のボクシングを心掛けた
 多くの報道陣に囲まれた尾川は「頭を振って距離を潰し、開始からいく作戦だった。奪ったダウンは手応えがあったし、スピードでも負けていなかった。このままいったら勝てると思っていた。試合内容にはある程度満足している」と顔をほころばせた。試合前には上手さのある内藤選手にどう対応しようか悩む時期もあったという尾川だが「対策云々ではなく、自分のボクシングを貫こうと思った。殴り合いの強さをみせることができたと思う」と手応えを口に。「ダウンを奪って勝てることができたし自分としては次のステップにいきたいが、内藤選手が納得していないなら再戦したい」とあらためてリターンマッチは受けると意気込んだ。
再戦したいと内藤
 一方、ベルトを失うとともにこれが初黒星となった内藤はショックを隠し切れない様子で「すごく良い練習をしてきていただけに悔しい。すみませんでした」と右の眉上を大きくカットした痛々しい姿をみせ、顔を両手で被った。「4ラウンドまでに回復して次からいくつもりだった。その矢先でのバッティングなだけに…」と唇を噛んだが「初回にダウンした自分が悪いので仕方ない」と判定には納得の様子だった。「傷を治してもう一度尾川選手とやりたい」とリベンジを誓った。
尾川と対戦したいと伊藤
 セミファイナルが終わり、会見終了後に控室のモニターで試合を観ていた東洋太平洋Sフェザー級王者の伊藤雅雪(24=伴流)は「内藤選手は1ラウンドにもらったパンチは不用意でしたね。運が悪かった。今日は尾川選手が持っていましたね」と試合の感想を語り、尾川選手と戦いたいかという質問には「もちろんやりたいです!」と笑顔で即答した。

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