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[試合後会見]2015.7.8

清田がまさかのダウン!

 OPBF東洋太平洋Sミドル級王者・清田祐三(31=フラッシュ赤羽)の2度目の防衛戦が、七夕の日に後楽園ホールで行われた。挑戦者は今月の発表でランキングに入ったばかりの同級9位のカジョーンサック・シットサイトーン(20=タイ)。ムエタイ経験のある戦績20戦13勝(9KO)7敗のファイターだが、12年12月のデビュー戦時の来日では、清田とこの王座を決定戦で争い敗れた松本晋太郎(ヨネクラ)に2回KO負けを喫している。とても王座を揺るがす相手とは思えなかったが、清田の打ち終わりにあわせタイミングの取りにくい右ストレートで飛び込み続けると、2回の終了間際にカウンター気味の右で王者からダウンを先制した。
清田の左フック炸裂
 ジャブからの強打に繋がらず徐々に左が少なくなった清田は、間合いが掴めず2回にまさかのダウン。前半のポイントを落とした。どうにもペースの上がらない清田だったが、ワンツー、ボディで相手のスタミナを削り続けると、9回には右に頼っていたスタイルを切り替え、足を使いジャブでリズムを立て直した。ボディブローがじわじわと効いていたカジョーンサックは、清田のスピードについていけなくなり、この回の終了間際に右を浴びダウン。ここはゴングに救われたが、10回はまともに反撃する力は残っておらず、手数で圧され続けざまにダウン。2度目に倒れたところでレフェリーストップとなった。
最後はタイ人が落下
 前半をリードし、予想外に善戦したカジョーンサック。試合後の会見では「KOできると思ったが、思いのほかボディが効いてしまった」と悔しがったが、最後は清田を称え再挑戦を希望した。
心技体がそろわず
 一方、中盤のバッティングで負った左目上の傷を治療し、控え室に戻った清田は、「本来のジャブを突いてリズムを作るスタイルを忘れかけ、心の迷いが試合に出ている。33戦もやってこの内容じゃ」と反省しきり。また、毎度のように挑戦者が二転三転し、今回も正式決定したのが1ヶ月前。「これじゃ練習のプランを立てるのも難しく、試合に向けてテンションが上がらない」と訴えた。
スーパーミドルはむずかしい階級
 これには川島勝会長も同意したが、プロモーターとしては「台所事情が苦しいなか、この階級は相手を見つけるのが大変。再び世界を目指す以上、いつ呼ばれるか分からないんだからどんなタイミングでもベストな状態を持ってきてほしい」と逆に注文づけた。
暗中模索
 前回、ドイツでの世界挑戦からまもなく2年が経過。海外からのオファーを待つしかない状況で、清田、ジムともにまだまだ苦しい防衛が続きそうだ。

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