WBO 苦肉の収拾策

　27日(日本時間28日)に米国カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われるティモシー・ブラッドリー(31=米)対ジェシー・バルガス(26=米)の試合が、当初予定されたWBO世界ウェルター級王座決定戦から同暫定王座決定戦に変更されることになった。ベルトを返上する意向を持っていたフロイド・メイウェザー(38=米)が翻意、そのまま王座を保持することになったため。

　メイウェザーは5月2日のマニー・パッキャオ(比)戦後、「近日中に5つの王座すべてを返上するつもり」とコメント。これと前後してプロモーターのトップランク社は傘下のブラッドリーとバルガスで手回しよく王座決定戦を組み、WBOもこれを認可した。ところがメイウェザーは「まだベルトをもらっていないのに、返上などできない」と翻意。今回のWBOの決定は、こうした事態を収拾するための苦肉の策ともいえる。WBOの選手権委員会はメイウェザーに対し王座保持に関して「パッキャオ戦の認定料として20万ドル(約2460万円)を払うこと、WBAとWBCのスーパーウェルター級王座は返上すること」という条件をつけている。メイウェザーから7月初旬までに回答がない場合は王座を剥奪し、ブラッドリー対バルガスの勝者が正王者になる模様だ。