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[前日計量]2015.6.9

天笠「世界をアピールする」

 昨年大晦日、初の世界挑戦でWBA・WBA世界Sバンタム級スーパー王者ギジェルモ・リゴンドー(米/キューバ)から2度のダウンを奪い、敗れはしたもののその名を全国に高めた前東洋太平洋フェザー級王者の天笠尚(山上)が明日10日、後楽園ホールで6ヶ月ぶりのリングに立つ。今回は主戦場のフェザー級に戻しての再起戦。都内で行われた前日計量に臨んだ天笠は、相手陣営のしつこいクレームにより訝しげな顔を見せたが、フェザー級リミットの57.1kgで一発クリア。「危うくパンツを脱がされるところだった」と安堵した。
鍛え上げた肉体を誇示
 一方、対戦相手のパトムシット・パトムポトン(タイ)は、筋肉質な体を披露しつつ200gアンダーの56.9kgでパス。陽気な顔で天笠と握手をかわした。15戦12勝(5KO)3敗とキャリアの浅い左構えのパトムシットだが、これまでダウン経験はなし。天笠の長身とリーチを警戒しながら世界ランク奪取のチャンスに目を輝かせた。
挑発するタイ陣営
 主戦場に戻した今回、フィジカルを鍛え直し腕も一回り太くなった天笠は、筋肉がついたおかげで代謝も良くなり、今までに比べスムーズにウェイトを落とすことができたと笑顔を交え話した。
世界への想いは強い
再起戦については「自分のボクシングでしっかり試合をコントロールし、その上でKO勝ちを要求されていると思う。すっきりした形で勝ちます」と 意気込み、協栄ジム金平桂一郎プロモーターに先月30日、エフゲニー・グラドビッチ(ロシア)を破り王座に就いたばかりのIBF世界フェザー級王者リー・セルビー(28=英)に照準を合わせていることを明かされると、「グラドビッチよりはやりやすい。もう一度世界への想いは強い」と語り、そのためにも明日は存分にアピールしたいと言葉を強めた。

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