二転三転のL級暫定戦

　リチャード・アブリル(32=キューバ/米)の戦線離脱にともなうWBA世界ライト級暫定王座決定戦のカードが変更になった。アブリルに挑戦する予定だったデリー・マシューズ(31=英)はそのままで、相手がイスマエル・バローゾ(32=ベネズエラ)からトニー・ルイス(27=カナダ)に変わった。ビザの発給が間に合わないためと伝えられる。暫定王座決定戦は18日、英国リバプールで行われる。

　もともとアブリルは1月にアンソニー・クロラ(英)と対戦する予定だったが、クロラが強盗と格闘して負傷したため試合はいったんキャンセル。日程と相手を変えて3月6日にマシューズとの防衛戦が決まったが、今度はアブリルが病気を理由に延期を要請。4月18日に試合はセットされたが、今月9日になって王者が再延期を申し出てきた。これを受けWBAはアブリルを休養王者にして、暫定王者だったダルレイ・ペレス(コロンビア)を正王者に昇格させた。そしてマシューズとバローゾで暫定王座決定戦を行うことで事態の収拾を図った。ところが、今回はバローゾのビザ発給が間に合わず、やむなくルイスを代役に立ててマシューズとの暫定王座決定戦を成立させることになった。イベント保護の目的があるにしても、急場しのぎの印象は拭えない。マシューズは48戦37勝(20KO)9敗2分、ルイスは21戦19勝(7KO)2敗。