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11日(日本時間12日)、米国ニューヨークのバークレイズ・センターではダニー・ガルシア(27=米)対レイモント・ピーターソン(31=米)のスーパーライト級王者同士の143ポンド(約64.8キロ)のノンタイトル12回戦と、WBO世界ミドル級王者アンディ・リー(30=英/アイルランド)対前王者ピーター・クィリン(31=米)の12回戦が行われた。
〇ダニー・ガルシア(米)
12回判定(2対0)
×レイモント・ピーターソン(米)
12回判定(2対0)
×レイモント・ピーターソン(米)
△アンディ・リー(英/アイルランド)
12回引き分け(三者三様)
△ピーター・クィリン(米)
12回引き分け(三者三様)
△ピーター・クィリン(米)
メインで行われたスーパーライト級のガルシア対ピーターソンは、IBF王者ピーターソンが足をつかいながら飛び込む機会をうかがい、WBA&WBC王者ガルシアがリング中央で迎え撃つかたちでスタート。ガルシアの圧力を評価するか、ピーターソンのボクシングを評価するか優劣の見極めが難しいラウンドが続いた。しかし、中盤はガルシアが攻勢に出てジャッジの支持を集めた。このままガルシアが逃げ切るのかと思われたが、ピーターソンが終盤に攻勢をかけて出たため勝負は分からなくなった。IBF王者の右を浴びたガルシアは顔面が腫れるなど、見栄えも悪くなっていった。11回と12回、ピーターソンはさらに攻勢を強め、あわやというところまでライバル王者を追い込んだが、詰め切れずに試合終了のゴングを聞いた。採点はジャッジひとりが114対114のイーブンとつけたが、残る二者は115対113でガルシアを支持。ウェルター級への転向を示唆したガルシアは30戦全勝(17KO)にレコードを伸ばした。無冠戦ながらIBFから「負ければ王座剥奪」と宣告されていたピーターソンは37戦33勝(17KO)3敗1分。
リー対クィリンは前日の計量でクィリンが体重オーバーで失格したため無冠戦に変更されたが、試合はダウン応酬の激闘となった。
最初のダウンシーンは試合開始から2分半過ぎのこと。クィリンの右でリーが後方に弾かれたのだ。追撃を受けながらもラウンド終了ゴングに逃げ込んだサウスポーのリーは3回、左ストレートでチャンスをつかんだが、直後に挑戦者の右から左を浴びてダウン。左目尻もカットするなど最悪の展開に陥ったかに思われた。中盤に入ると両者ともに手数が減ったが、7回にリーが左から右フックをヒットしてダウンを奪い返した。その後も両者は一進一退の攻防を展開したが、それ以上の決定的なシーンをつくり出すことなく12回を戦い終えた。採点は113対112でリーとクィリン支持者がひとりずつ、もうひとりは113対113のイーブンだった。リーは37戦34勝(24KO)2敗1分、クィリンは32戦31勝(22KO)1分。