「神の左」は知らない

　4月16日に大阪府立体育会館でWBC世界バンタム級V7王者の山中慎介(32=帝拳)に挑戦するチャレンジャー、同級7位のディエゴ・サンティリャン(27=アルゼンチン)が11日、大阪市内の大阪帝拳で練習を公開した。

　練習前に会見を開いたサンティリャンは「アルゼンチンで準備は完璧に行ってきた。私は地域タイトルを4つ獲ったことがあるし、山中もチャンピオン。チャンピオン同士良い試合ができるだろう」と昨日来日したばかりだが体調の良さをアピールした。「山中の左が「神の左」というのは日本に来てから知った。神の手はマラドーナ(アルゼンチンの英雄の元サッカー選手)しか知らない。私のパンチは全て強い、どれで山中が倒れるかわからないが、ベルトは私がアルゼンチンに持って帰る」と王者山中の8度目の防衛を阻むと気合を入れた。

　サンティリャンに同行しているトレーナーのアローン・ソリア氏(46)は「現地では60Rのスパーリングをこなした、完璧な仕上がりだと思う。リングで強さを証明する」と地元アルゼンチンでの調整に自信を見せた。

　練習を開始したサンティリャンだが丸2日間の移動に少し疲れが残っている様子で、ウォーミングアップを済ませると4Rのミット打ち、3Rのバック打ちを披露し、軽めの調整で練習を切り上げ笑顔で帰路に着いた。