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[ニュース]2010.5.9

名城善戦も王座陥落!

 8日、大阪府立体育館で行われた世界戦"大阪の陣"は、冒頭、リングに上がった橋下府知事が「大阪の誇り」と王者・名城にエールを送り、8210人の大観衆が盛り上がった中、ゴングが鳴った。
 終始前に出てプレスを掛ける王者・名城信男(六島)に対し、サウスポーとオーソドックスの構えを交互に入れ替えて、巧みにかわす挑戦者ウーゴ・カサレス(メキシコ)。この試合のレフリーを務めたラッセル・モラ氏(米)も試合後、本サイトに「グレートマッチ。このすばらしい試合のレフリーを務められたことを誇りに思う」と話してくれたように、クリンチもほとんどなく、両雄のパンチの交換が楽しめた壮絶な戦いとなった。
 しかし名城の善戦も一歩及ばず、判定0-3(111-117,111-117,113-115)で試合巧者カサレスが新王者に輝いた。
 試合後、リング上のインタビューで新王者ウーゴ・カサレスは「リベンジのチャンスを与えてくれた偉大な王者名城には本当に感謝している」とし、自身の2階級制覇について「たいへん満足している」と語った。
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 試合後、新王者カサレスと、惜しくもベルトを奪われた名城が記者会見を行った。
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 会見で名城は「悔しい。立ち上がりはよかったが、後半盛り返せなかった。6Rあたりで、捕らえきれずに逃げられていることにあせりを感じた。10Rでもらった左フックは効きました」と試合を振り返り、積極的に前に出て勝負したことについては「アウトボクシングで上手くかわされた。タイミングよくジャブを突かれ、軽いパンチでポイントを稼ぐボクシングを許してしまった」と反省の言葉を述べた。カサレスの印象については「パンチ力もスタミナも落ちなかった。ダイレクトリターンマッチが出来るなら、メキシコでもどこでも行きます。出来ることなら是非やってみたい」と再戦に意欲を見せた。
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 同席した六島ジム枝川会長は「(カサレスはボクシングの)見せ方が上手かった。名城の右ストレートも力なく映ったかもしれない。力負けした気はしないが、技術的に負けた」とし、「迷いながらのボクシングをしていた。(名城は)開き直るほど悪いボクシングをしていなかったのが、逆に名城のよさを出せない試合展開にしてしまったのかもしれない」と語った。さらにカサレスについては「相手は名城を研究してきていたのがわかった。(今後については)完敗したわけではない。出来ることなら、ダイレクトリターンマッチをしたい。試合後のリング上で、カサレスも"SAMURAI NASHIRO、ダイレクトリターンマッチだ"と話していた。リベンジするときには、技術的な改善をして戦わせたい」と、改めて再戦を希望し会見を終えた。
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 一方、新王者となったカサレス陣営は、喜びの表情で試合を振り返った。「前回の試合後、かなり研究してこの試合に臨んだ。セコンドの指示通りに積極的に手を出すことが出来た」。ダイレクトリターンマッチに関しては「プロモーター次第ではあるが、NASHIROが望むならダイレクトリターンマッチをしてもいい。次はメキシコでやろう」と、再戦に前向きなコメントを残した。

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