長谷川「良い試合をみせる」

　神戸市内の真正ジムで16日、世界2階級王者の長谷川穂積(34=真正)が神戸中央体育館で復帰戦を行うと発表した。対戦相手はWBC世界スーパーバンタム級9位のホラシオ・ガルシア(24=メキシコ)。29戦全勝(21KO)の猛者相手にどのような復帰戦を見せてくれるのか。ゴールデンウイーク明けは5月9日のリングに要注目。

　会見の冒頭、真正ジム山下正人会長は「対戦相手は24歳と若く、戦績も29戦全勝で強い選手でメキシコでは期待の選手です。長谷川の方からも強い選手を希望されていたので選びました。また、この試合で新しい長谷川が見れるように2ヶ月練習していきたいと思います」と試合の詳細を語り「前にも言いましたが今回の試合はトレーナーではなく会長としてしっかりサポートし、外から見えるものを伝えていきたいと思います」と長谷川の復帰戦を発表した。

　続いて長谷川は「1年前の4月に負けて、1年ぶりということもあって当然不安もありますが、そこはトレーニングとキャリアで埋めて試合をしたいと思います」と決意を語り「会長と話をして、どうせやるなら強い相手を、とお願いして実現できたことに感謝しています。本当にやるなら本物の強い世界ランカーを相手に自分のボクシングを完成させたいと思います。あと2ヶ月しっかりトレーニングして良い試合をお見せしたいと思います」と対戦相手が決まったことでギアアップを宣言した。

　また、このイベントのセミファイナルには、世界ランカーの仲間入りを果たした真正ジム期待の久保隼(25)の試合も発表された。久保は「初めての日本人戦ですが、自分のボクシングをするだけだと思っています」と意気込みを語った。

　長谷川のトレーナーを務めるエリベルト・ゲホン(37)は「対戦相手のビデオを見たが強いのは間違いない。でもビデオで見たのは対戦相手がオーソドックスとの対戦だったのでサウスポーはどうなるかわからない。2ヶ月しっかりトレーニングしてサポートするだけ」と目を輝かせた。

　昨年の4月、3年半ぶりの王座返り咲きを逃した長谷川は(IBF世界スーパーバンタム級王者 キコ・マルチネスと対戦、7ラウンドTKO負け)今年1月に自身の進退に答えを出し、5月のリングに立つ。長谷川穂積ボクシング人生最終章がいよいよ幕開ける。