U-15世代の重要性

　先日、大橋ジムを訪れた際、小学生の多さに目を引かれた。ジムの中で楽しそうにシャドーをし、サンドバックを叩いている。更に他のジムの小学生が出稽古に訪れ、小学生同士のスパーリングを行うというのだ。彼らのスパーリングを見せさせてもらい、まずボクサーとしてのレベルの高さに関心するさせられた。互いにフェイントをかけたりコンビネーションを打ち合い駆け引きをする様には、プロのスパーリングを見ている錯覚さえ覚えた。また、ジムのトレーナーがレフェリーとしてリングに入るなど、安全面にも配慮している。これからのボクシング界にとって"U-15"世代は大きな可能性を持ち、ボクシングの未来を担う上で、非常に重要なポジションを占めていると実感した。 　次世代の育成において大橋会長は「サッカーや相撲はちゃんとしたキッズの育成機関があり、小学生の時から活躍する場がある。サッカーであればプロチームの下部組織として小学生チームがあり、相撲であれば各地域にワンパク相撲大会がある。子供達を育成する機関・場所があるんです。現在のボクシング界では子供達を育成する部分が他のスポーツと比較して大きく遅れているんです。子供達の育成が未来の世界チャンピオン誕生に繋がるんじゃないでしょうか」と話してくれた。 　確かにサッカーはユースチームを持ち、未来のJリーガーを育成し、プロを頂点としたピラミッド構造が出来ている。プロ野球においても各球団がジュニアチームを持ち、ジュニアトーナメントを開催。小学生から未来のプロ野球選手育成に力を入れている。 　昨年からボクシング界でも本格的スタートを切った"U-15"世代の育成。小学生からボクシングに接し、ボクシングの面白さに触れる事が大切である。"U-15"の今後がボクシング界を未来の左右するといっても過言では無い。大橋ジムの子供達にボクサーとして大きな可能性と未来を垣間見た。