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[二夜明け会見]2015.1.2

3人揃っての喜び

 大晦日、東京・大田区総合体育館で開催された「THE BEST OF BEST」トリプル世界で9度目の防衛をはたしたWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(35)、判定引き分けながら悲願の初防衛に成功したWBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(34)、そしてWBA世界ライトフライ級新王者となった田口良一(28)のワタナベジム3選手が2日、都内の所属ジムで揃い、喜びの会見を開いた。
今年は3試合が目標
 9度目の防衛戦をTKO勝ちで飾った内山は「一年ぶりの試合で存在を忘れられているんじゃないかと不安だった(笑)。勝てたことにホッとしています」と安堵。元旦はのんびりと過ごせたそうだ。これまで試合の度に悩まされていた拳の怪我も今回は異常なし。「体の調子が良いので、あまり休むともったいない。あと1〜2日休んでから走り始め、2週間後にはジムワークを再開させたい」と話し、10度目の防衛戦は春ごろを希望した。
拳はまったく問題なし
 ベルトを獲って5年、「もうそんなになるんですね」とした11月で36歳になる年男は、今年3試合を目標に掲げた。統一戦にも前向きで「同じ階級の三浦選手(WBC王者 三浦隆司/帝拳)は、僕もやりたい相手。一度は白黒をつけた相手にこれまではモチベーションが上がらなかったが、今は違う。以前に戦った時よりも確実に力をつけている。気持ちが変わりました」とビッグマッチを見据えた。
自分の記事を喜ぶ河野
 判定引き分けながら初防衛に成功した河野。「39戦目にして最高のコンディションだった。6ラウンドの右クロスは手応えがあったが、判定を聞くときはドキドキだった」と試合を振り返り、続けて「ベルトがあるかないかでは大違い。少しでも長くチャンピオンでいたい」と今年の抱負を語った。また、昨日はお礼の電話とメールに追われたが、ゆっくりできたと話した。
ツヨカワを言い続ける内山
 ワタナベジム現役3人目の世界王者となった田口は、真新しいベルトを誇らしげに持ち会見に臨んだが、先輩王者の内山から「ツヨカワ(強いのに可愛い)」といじられまくり。気を取り直して「人生で一番嬉しかった。昨日は色んな方からお祝いの連絡をいただきました」と満面の笑顔。祝電はLINEだけでも500件におよび、世界チャンピオンの肩書きを実感したそうだ。また、8ラウンドに王者アルベルト・ロセル(ペルー)から奪ったボディブローのダウンは、「最高の瞬間」と表現した。
笑いの絶えない会見
 大晦日前日には、一昨年に田口から日本王座を奪った井上尚弥(大橋)が歴史的勝利の快挙をはたし、これに田口も刺激を受けた。「井上選手があんな凄い勝ち方をしたので、僕も本当はKOで倒したかった。でもまだまだですね。今よりもっとパワーをつけて、防衛を重ねたい」と一層の活躍を誓った。最後に田口は「男なのでツヨカワは嫌です(笑)」と報道陣の笑いを誘った。
 同席した渡辺均会長は、3本のベルトに「嬉しいの一言。僕のボクシング人生はこれからだよ」と喜び、内山、河野、田口に目を細めた。今年は3王者の防衛戦で忙しくなりそうだ。

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