W田中が次のステップへ

　23日、愛知・名古屋国際会議場でWBCユース世界バンタム級王座戦に臨んだ王者の田中裕士(23=畑中)は、挑戦者のレンディ・ストーン(20=インドネシア/13戦10勝4KO2敗1分)を3回にボディからの連打で2度倒し、KO勝ちでV3防衛に成功した。

　今月でデビュー5年を迎えた田中は、これで引き分けを3つ挟むも負けなしの13勝目(9KO)。次の目標として日本、OPBF東洋太平洋王座を掲げ、約1年半守り続けたユース王座は返上すると話した。

　またメインイベント前のリングでは、先月30日に前OPBFミニマム級王者の原隆司(大橋)から王座を奪取した"中京の怪物"田中恒成(19=畑中)のベルト贈呈式と10月度月間MVP賞の表彰式が行われ、田中は「厳しい試合でしたが、皆さんの応援が力となりベルトを獲ることができました」と会場に集まったファンに感謝した。

　国内最短のプロ4戦目でOPBF王者となった田中だが、今度は今年4月にプロ6戦目でWBC世界ライトフライ級王座を獲得した井上尚弥(20=大橋)が持つ、日本人世界最短王座獲得記録の更新に期待がかかる。これについて畑中清詞会長は「チャンスはあるからね、もちろん狙う」とコメント。早ければ来春にも実現させたい考えだ。