西岡、貫禄4連続KO防衛

　30日、WBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(帝拳)の4度目の防衛戦が日本武道館で行われた。
　王者・西岡は圧巻のボクシングで、若き挑戦者・バンゴヤンにつけ入る隙を見せず、常に右ジャブでコントロールし、左ストレートを的確に上下に打ち分け、5Rに左ストレートでバンゴヤンをマットに這わした。さらに西岡は怒涛のラッシュでバンゴヤンを棒立ちにすると、レフェリーストップによる4連続KO防衛に成功した。

　ここまで無敗で王者・西岡に挑むも、5RTKOで初黒星となったバンゴヤン。右顔面を腫らし、控室で試合を振り返った。「西岡はパンチがあったが、まだまだ戦えると思っていたので残念。ダウンは西岡の左と自分のパンチが重なって見えなかった」とレフェリーのストップに不満を漏らした。王者の印象については「想像以上に右も左もパンチが強かった」とコメント。また挑戦したいかとの問いに「まだまだ若い。機会があれば挑戦したい。今回が海外で始めての試合。今後に、次に繋げたい」と早くも次に意欲を覗かせていた。

　一方、日本人初となる世界王座防衛4連続KOを成功した西岡は、控室に戻り笑顔で試合を振り返った。「フィニッシュはいつも通り自然に出たパンチ。当たると分かって出したパンチだった。4連続KOは意識して無かった」とKOは意識しないながらも、会心の一撃であったとコメント。またバンゴヤンについて「1〜4Rはサウスポーに対し合わせるボクシング、サウスポーの戦い方が巧かった。右が少し伸びて来てパンチがあり重かったが、5Rの採点を聞いてバンゴヤンが出てきたのでやり易かった」とバンゴヤンのパンチ力を評価した。

　今後について西岡は「世界で誰もが知っているスーパーチャンピオン。精神的にも肉体的にも毎試合毎試合、逞しくなりたい。より完璧になりたい」と、世界の西岡を目指すと語り「指名試合は望むところ」とより強い相手を求めた。

　試合後、昨年モントレーで日本人史上2人目となる海外での世界王座防衛に成功した西岡の功績を称え、JBCより特性トロフィーが贈呈された。
　磐石のボクシングで圧倒的な強さを日本武道館のリングで見せつけた西岡。プロ16年目、33歳にして更なる進化を魅せた西岡利晃は“世界の西岡”を目指し、早くも次のステージを見据える!!