前人未到に挑戦

　兵庫県三田市内の大成ジムで19日、前人未到の記録に挑戦する17歳のプロボクサー(JBC非公認)が会見を開いた。2012年U15全国大会47.5kg級優勝した加納陸(大成)は、JBCの規定により日本では16歳ではプロボクサーになることができないという理由で海外(フィリピン、タイ)などでプロ戦績を積み、このほどプロ7戦目にして12月9日にタイ国バンコク市内でWBAアジアミニマム級王座決定戦に出場する(対戦相手マディット・サド =インドネシア)こととなった。

　会見の冒頭で大成ジム丸元大成会長は「陸は物心つくかつかない頃から勝負の世界に生きている子です。U-15を獲ってすぐにプロになりたい意向を持っていたので、海外でプロデビューさせることにしました。今では3団体制覇した高山(勝成=仲里)のスパーリングパートナーに呼ばれる実力もあります。日本でプロデビュー前にアジア王者についた人はいないと思います。まずはアジアのベルトを巻いて来年6月に日本デビューさせるつもりなので、応援よろしくお願いします」と期待のホープを紹介した。

　去年の12月にフィリピンでデビューし、4勝3KO1敗1分という戦歴を重ねた加納陸は「幼稚園の頃に空手を始めて小学4年でボクシングを始めました。今回、このようなビックチャンスをいただいたので必ずベルトを獲って日本に帰ってきます。応援よろしくお願いします」と初々しい笑顔で意気込みを語り「今まで海外で色々な経験をしました。この一年の集大成としてアジア王者になって日本に帰ってきます」と日本デビュー前にアジア王座になることを誓った。

■加納陸(かのうりく)
【生年月日】1997年11月16日(17歳)
【出身】兵庫県川西市
【身長】159cm
【タイプ】左ボクサーファイター。
【プロ戦歴】6戦4勝(3KO)1敗1分
　小学4年時森岡ジムでボクシングを始め、小学6年時U15全国大会37.5kg級準優勝、中学2年時、森岡ジムから大成ジムに移籍し2012年U15全国大会47.5kg級優勝。昨年12月フィリピンでデビュー戦(4R判定負け)