沼田が引退!

　現OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王者の沼田康司(30=真闘)が、10月19日付けで日本ボクシングコミッションに引退届けを提出し、12年の現役生活にピリオドを打った。同時に現在保持する同王座を返上した。

　引退の理由は明らかにされていないが、沼田はこれまでにも「気持ちが続かない」と試合後には何度か引退を示唆していた。今年8月には、3月の同級王座決定戦で引き分けた"盟友"下川原雄大(角海老宝石)との再戦を制し、2008年に日本5階級制覇王者の湯場忠志(都城レオスポーツ)から奪った日本ウェルター級王座に続き、2階級制覇をはたした。ある意味これで燃え尽きたとも言えるが…。

　沼田は高校3年時の2002年10月にデビュー。体を振って前進するファイタースタイルから放たれる桁違いのパンチで、2006年には第3回B:Tight!ウェルター級で優勝。前記のサウスポー湯場へのタイトル初挑戦では、4ラウンドに右ストレートでダウンを奪うと、最後は左右の連打で湯場の顎を砕きノックアウト。敵地で大金星を上げた。持って生まれたものなのか、ポテンシャルは抜群だったが、メンタル面での波が激しいのも沼田の特徴だった。通算成績は31戦22勝(17KO)7敗(3KO)2分。