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[試合後会見]2014.10.10

一歩踏み出したのは…

10日、後楽園ホールで行われた「DANGAN112」、メインイベントの「53.0kg契約8回戦」では、復帰戦となる粉川拓也(29=宮田)が、同じくベテランの久高寛之(29=仲里)と激突。試合後の両者に話を聞いた。
粉川が値千金のダウンゲット
 初回、相手の出方を探っていた両者だが、距離が近づくと粉川の左フックが先制ヒット。この一発で前に出始めた久高に対し、粉川は素早く後ろに一歩下がると左から右ストレートへと繋げる。2R、久高は完全に粉川の距離を潰しにかかりボディを効かせ、粉川が反撃に出れば一旦は距離を置くが、終了間際に右フックを浴びダウン。久高は以降、ジャブから徹底的にボディを攻め続け、4R終了間際にはボディからの連打で粉川をダウン寸前にまで追い込む。ここはロープに助けられた粉川だが、続く5Rも勢い付いた久高に苦戦。焦りからか攻撃も雑になる粉川。7Rも開始から久高が攻め込むが、粉川に反撃の隙を与えてしまう。最終8R、パンチを振り回す粉川にワンツーを返す久高だが、粉川も前に出続け、ラストまで意地の張り合いを見せた。判定はダウンを奪った粉川が逃げ切り、連敗を止めた。
反省しきりな粉川
 勝利した粉川だったが落ち込んだ様子で、「あと少しの所で悪い部分が出てしまった。4ラウンドの相手の右は少し効きました。2ラウンドのダウンは狙ったカウンターが取れて良かった。このパンチぐらいですね良かったのは。次の試合を見て欲しいです。頑張ります」と意気込みを語った。
敗戦も瞳を輝かせた久高
 久高は「粉川選手のガチャガチャなボクシングに巻き込まれてしまいましたね。序盤のダウンは、タイミングで倒されてしまいました。効いたというパンチはなかったです」と試合を振り返った。後半に追い上げを見せた久高だったが、「採点はしかたないですね。期待に応えられなかったのが悔しいです。この年齢で敗戦というのは堪えるが、また一から出直します。失うものがありませんから」と明かすと「久しぶりの後楽園ホールでした。20歳の試合以来で嬉しかったです」と笑顔を見せた。

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