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元世界5階級制覇王者ホルヘ・アルセ(35=メキシコ)は4日(日本時間5日)のジョニー・ゴンサレス(33=メキシコ)戦後、足掛け19年に及んだプロ生活に区切りをつけることを表明した。
4日のジョニゴンvsアルセ
3回、5回、そして9回と計3度のダウンを喫していたアルセは11回、ゴンサレスが右を出したところで急に足がつり、それをみたレフェリーがストップした。左の肩も痛めたアルセ試合後のリングで「ジョニー、お前のパンチは強かったよ。今までで一番すぐれたチャンピオンと戦えて誇りに思う。これで思い残すところなく引退できるよ。家族のもとへ帰る時が来たのだと思う。ボクシングをしてきたことを誇りに思う。これが最後、すべてが終わった」と語りかけたという。これに対し、ゴンサレスは「アルセ、これで家族のところに帰ることができるね。」と返したという。そして「彼を、痛めつけることをためらったことは事実だ。強いパンチをもらった場面もあったが、それで作戦を変えることはなかった。とにかく無事に終われてよかった」と加えた。
3度のダダウンを喫したアルセ
試合後のアルセはベストは尽くしたと満足そうな様子もみせた。「自分でも年齢的な衰えを感じたし、実際のところジョニー(ゴンサレス)は大きく強かった。リスクが高いのは分かっていたし、多くの人はアブネル・マレス(メキシコ/米※ゴンサレスに1回TKO負け)よりも手ひどいKO負けを喫するぞ、と心配してくれたけれど、私は戦士だから戦いの場に行ったのさ」と、戦いに臨んだ理由を説明。「強いパンチをもらったけれど、なんとか踏ん張ったよ。みんな興奮していたじゃないか。失望させなかっただろ?」とも。そして「大事なことは、ずっと戦いを続けてきたけれど、いまこうしていられることなんだ」と話した。
最後の勇姿
アルセはアマチュアを経て96年1月にプロ転向。98年に19歳でWBO世界ライトフライ級王座を獲得したのを皮切りに、フライ級、スーパーフライ級、バンタム級、スーパーバンタム級の5階級で世界王座を獲得した。東京で開催された02年のWBC総会の際には来日、マスコミに笑顔を振りまいたものだった。戦績は75戦64勝(49KO)8敗2分1無効試合。