多田「楽しむ」

　9度防衛したWBA世界ミニフライ級王座陥落から1年以上が過ぎ、現在は同級ランキング級1位の多田悦子(33=真正)の世界挑戦が12日、正式に決定した。ノンタイトル戦を5月に完勝した多田は、1年4ヶ月ぶりに舞い込んできた現女王、アナベル・オルティス(メキシコ)へのリベンジに燃える。不完全燃焼のまま、当時無敵と評価されていた多田が昨年7月に王座から引きずりおろされたのは記憶に新しい。世界タイトル二桁防衛という大台をも遮られた宿敵。ベルト奪還を誓い地道なトレーニングを積んでいた多田は「気合が入る!」と11月の世界戦に向けてギアを上げた。

◾︎1年4ヶ月ぶりの世界戦になりますね。
多田:本当は10月くらいに日本で決まりかけていたんですけど、流れて今回になった。メキシコって聞いた時は厳しいって思ったけどそれで取ったら快挙でしょ!
◾︎1年4ヶ月の中でジムの移籍や怪我などもありましたが。
多田:ジムを移籍して新たな気持ちで修正もしてもらっています。怪我は本当にしんどかったですね。でももう不安はないです。
◾︎7月にメキシコでの合宿もありましたね。
多田:めっちゃよかったですね。いろいろな選手と練習できましたし、メキシコの女子ボクシングの現状も勉強になりした。

◾︎アナベル選手の対策はありますか。
多田:前回は右肩を怪我していましたし、今回は右も使えますし、フェイントをかけていきます。打ち終わりを狙ってくるのはわかっているから問題ないですね。
◾︎33歳という年齢ですが。
多田:特に年齢は感じていない。でもアップダウンをしっかり意識して練習するようにはしていますね。
◾︎意気込みをお願いします。
多田:楽しみたい!メキシコでとって日本で統一戦したいですね。応援よろしくお願いします。

■WBA世界ミニフライ級タイトルマッチ12回戦
場所:メキシコ ナウパルカン
日程:11月8日(時間未定)

　王座陥落後も腐らず、静かにリベンジの時を信じて準備を続けてきた多田悦子。そろそろ強い多田のエッちゃん節が聞きたくなってきた。