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[ニュース]2011.6.7

菊地奈々子、引退式

 日本女子ボクシング界の先駆者、元WBC女子世界ミニマム級・初代東洋太平洋女子ライトフライ級王者・菊地奈々子(白井具志堅)の引退セレモニーが6日、後楽園ホールで行われた。
 菊地はエキシビジョンとして、具志堅会長との2回のスパーリングを行った。しかしこの引退スパーリング、菊地と具志堅会長の二人にはエキシビジョンの雰囲気はなく、既に実戦モードの状態。会長が青コーナーから登場すると現役時代の入場曲が流れ、世界王者時代を彷彿とさせるガウン姿で現れた。対する菊地は赤コーナーからの入場。現役時代恒例の掛け声でリングインし、現役最後の戦いが始まった。
現役時代のガウンで入場
 菊地が前に出て左右ボディ・右ストレートで詰めると、具志堅会長は華麗なステップで距離をキープ。右ジャブ・右フックで菊地のプレスを捌く。2回に入る際、菊地はヘッドギアを取ると果敢に得意の接近戦に。これには具志堅会長も堪らず、クリンチを離さない。菊地は現役時代を思わせる熱い表情を見せ、前に出るボクシングでワンツーを打ち込み続けた。終了を告げるゴングが鳴らされると、菊地は満面の笑顔で「ありがとうございました!」と、パートナーを務めた会長に深々と頭を下げた。
会長も本気モード
 引退セレモニーでは、JBCと日本プロボクシング協会・大橋協会長から記念品が贈呈。具志堅会長は送る言葉として「私のジムに来る前に世界を獲っている。女子ボクシング界の第一人者。新しい人生、夫婦仲良く送って行くことでしょう。頑張って下さい」とエールを送った。
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 そして菊地がマイクを握り「プロボクサーとして海外での試合、世界戦を何回も経験でき、後楽園ホールでもメインを務められた。そして最後に会長とグローブを交え、本当に嬉しかった。こんな幸せなボクサーはいないと思う。私はボクシングに心残りはなく、清々しい気持ちでリングを降りることができます。ありがとうございました」と、ファンにラストメッセージ。最後に10カウントゴングが鳴らされた。
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 最後まで涙はなく、菊地らしい笑顔が溢れる引退セレモニーとなった。完全燃焼をはたした菊地奈々子は、笑顔と共に現役最後のリングを後にした。
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■菊地奈々子:戦績(JBC公認後)7戦5勝(4KO)2敗

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