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世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)とWBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の井上拓真(28=大橋)が28日、都内のWOWOWスタジオで行われた「5月6日の東京ドーム決戦の特番」の収録後に取材に応じた。
※WOWOWの特番は、7月15日(日)21時から放送される。
来月には次戦の発表があるという尚弥は、すでにサウスポー選手を意識して、OPBFフェザー級1位の中野幹士(28=帝拳)を相手にスパーリングを開始した。「出来はスパー始めとしては、良かったですよ」と笑顔で話した。
9月25日までに尚弥がWBA(世界ボクシング協会)の指名試合を行わない場合、WBAが尚弥の王座を剥奪するという情報が流れたことに関して、「ベルトにこだわりはないですからね。それで剥奪されるなら、(それはそれで)全然いいですし。でもスーパー王者って(指名試合の期限)ないですよね?」と、尚弥が取材記者たちに逆取材した。
通常、正規チャンピオンは、王座獲得から9ヶ月以内に指名試合を行うことが義務付けられているが、尚弥はスーパーチャンピオンなので、通常のルールは適用されない。スーパーチャンピオンの期限は、18ヶ月ではないかとの声があがった。いずれにしても、あまり気にしてない様子のモンスターは、「まあ、こんなスパンで出すものではないと思うんで。でも、まあそこは流れにしたがってー。出たタイミングも、向こうのプロモーターの発言にしろ、嫌がらせチックな感じを受けましたけどね。まあ剥奪という流れでも、こっちから返上という流れでも、ぶっちゃけどっちでもいいと思う」と本音を語った。その上で、「試合の価値と、ここからは全てが防衛戦になっていくので、自分がどういうパフォーマンスをしていくかというところにかかってくると思う」との考えを示した。
兄に次いで、拓真もバンタム級世界4団体統一を目指しているが、現在WBOのベルトは、同門の武居由樹(27=大橋)が持っているため、対戦できない。このため、王座統一戦となると、WBCの中谷潤人(26=M・T)チャンピオンか、IBFの西田凌佑(六島)チャンピオンとの対決となるが、これを踏まえた記者からの質問に尚弥は、「めっちゃアンパイな答え言っていいですか? どちらも楽しみです」と記者の笑いを誘うと、「まあ流れもあると思うのでね、そこは。どちらに決まっても、きっと楽しい試合、ファンが望む試合になると思います。WBC、IBFどちらも強いですからね。いずれでも、いい試合になると思う」との考えを示した。
話題が先行中の中谷との対戦に関して拓真は、「お互い勝ち進めば、二人とも統一戦を望んでいるので、決まれば楽しみな試合になる。年内にはやりたい」と気持ちを伝えた。