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[公開練習]2023.7.15

井上尚弥「頭脳戦になる」

 バンタム級時代に世界4団体統一を成し遂げ、すでに世界3階級制覇も果たしている井上尚弥(30=大橋)が15日、横浜市内の所属ジムで公開練習に臨んだ。

 井上が大勢の報道陣の前で練習を見せたのは、ノニト・ドネア(米/比)とのWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)決勝戦の前(2019年10月28日)以来、約3年9ヶ月ぶり。

 井上は、縄跳びを1ラウンドしてからシャドーボクシングを始めたが、わずか30秒で大橋秀行会長が「これで終了です」と終わりを告げた。

 昨日(14日)、WBC(世界ボクシング評議会)・WBO(世界ボクシング機構)スーパーバンタム級統一王者スティーブン・フルトン(28=米国)が公開練習をしたが、全く手の内を見せなかった。

 大橋秀行会長は「せっかく取材に来てもらったのにすみません。戦いはすでに始まっていますので、ご理解ください」と、練習を切り上げた理由を説明した。

 フルトンと井上との無敗対決は、7月25日(火)、東京・有明アリーナで行われ、Leminoが無料生配信する。
「Sバンタム級がベスト」
 50人以上のメディアの前に現れたモンスター。以前よりさらに体がガッシリとしていて、誰が見てもエネルギーに満ち溢れているのがわかった。写真撮影したカメラマンも「これまで以上に目力がすごい」と語った。

 井上は「(バンタム級からスーパーバンタム級に上げて)1.8kg増えたが、パワーはもちろん、スピードも落とさず増している。不安材料はまったくない。スーパーバンタム級がベストだと思う」と、これまでで一番強い姿を見せるとした。
初めて年下のチャンピオンに挑む
 モンスターが挑戦者としてリングに上がるのは、5年2ヶ月ぶりだ。「久しぶりの挑戦者だし、スーパーバンタム級に上げて、初戦で2団体王者のフルトンと戦う。過去一番気合いが入っている」。

 これまでに3度挑戦者として、世界戦のリングに上がった井上尚弥だが、いずれも年上の世界チャンピオンへの挑戦だった。3階級で世界王座に就き、バンタム級では主要4団体全ての王座統一も果たし、世界中のファンと関係者、そして、世界チャンピオンら、名だたるボクサー達からの注目を集めるまでに成長したモンスターが、初めて年下の世界チャンピオンに挑戦する。
「頭脳戦になる」
 前日にフルトンが「賢く戦う」とコメントしたことを受けて、「フルトンのスタイルであれば、賢く戦うしかないと思う」と話すと、「それよりも、自分がどう賢く戦うか。やはり頭脳戦になる。当日、一瞬のミスをした方がペースを持っていかれる。すごくヒリヒリした戦いになる。大事なのはフルトンより考えること。そういった試合内容になる」と神経戦を予想した。

フルトンより考えること

 「どのように倒すか?」という質問には、「あえて言う必要はないんじゃないですか」とKO宣言はしなかった。それでも「『一発が当たれば試合が終わる』と自信を持って練習してきた。(一発当たったら)間違いなく終わると思います」と自信たっぷりに言った。
大橋会長も勝利に太鼓判
 大橋秀行会長は「ライトフライ級時代から、(井上の)適正階級はスーパーバンタム級だとずっと言ってきた。背中の筋肉の盛り上がりがすごい。パワーはもちろん、スピードも活きてくる。7月25日に証明できるでしょう」とモンスターの勝利を確信していた。
7月25日有明アリーナで新たな伝説!
 Leminoを運営するNTTドコモが「dポイント総額1000万ポイント山分けor抽選でプレゼントキャンペーン」を開始。15日の時点で43000票を超えており、90%以上が井上の勝利に投票されている。「期待を込めてだと思う。予想の声を裏切りたくない」。世紀の一戦まで残り10日!

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