中嶋一輝と辰吉寿以輝が火花を散らす!

　会見の冒頭、大橋秀行会長は「挑戦者は、辰吉丈一郎さんの息子で無敗の選手。大変注目度が高い試合になる。お互いに一発があり、1ラウンド目から緊張感がある試合になる」と、好ファイトを期待した。

　2度目の防衛戦に臨む中嶋は、「今回もメインイベントにしていだいて光栄。関西では辰吉の名前は有名なので、インパクトある勝ち方で、名前を売りたい。すべての面で自分が上回っている。敬意を持って戦い、今回も倒す」とKO宣言した。

　キャリア18戦目で初のタイトルマッチの舞台に上がる辰吉は、「相手は強いチャンピオンだが、気合いは自分の方が上。ここまで10年かかっているので、(タイトルは)一発で獲る」と気持ちを込めた。

　辰吉が後楽園ホールで試合をするのは、これが3回目だ。「後楽園ホールはボクシングの聖地。父もここでベルトを獲っているので、自分も獲る」。1990年9月にプロ4戦目で日本タイトルを獲得した父・丈一郎に続き、ボクシングの聖地でベルトを巻くつもりだ。

父・丈一郎は1990年に後楽園ホールで日本王座を獲得

　大阪帝拳ジムの吉井寛会長は、「大橋会長にチャンスをいただき、感謝しています。寿以輝は大阪ではそれなりに知名度はあるが、下積みが長くて親父と比較されて精神的に思いつめたこともあったり、怪我も経験したりしたが、やっとここまできた。良い試合をして頑張ってほしい」と王座奪取に期待した。

　セミファイナルでは、日本ウェルター級王者のセムジュ・デビッド(31=中日)対同級1位の小畑武尊(26=ダッシュ東保)がセットされた。東京五輪ウガンダ代表でプロ転向7戦目で日本王座に就いたデビッドと、元日本ウェルター級暫定王者の小畑によるテクニシャン対決も見逃せない。

　日本ユース・スーパーバンタム級王座決定戦、山�ｱ裕生(23=大橋)対武藤涼太(19=松田)も面白い。山�ｱは、アマチュア49戦40勝9敗を経て昨年6月にデビュー。ここまで4戦全勝(4KO)で、今回が初の日本人選手との対決となる。2023年全日本スーパーバンタム級新人王の武藤は、今年8月、日本ランカーのデカナルド闘凜生(28=六島)に敗れて以来の再起戦だ。