[試合後談話]2026.8.9
辰吉寿以輝が大阪で再出発! 熱戦の先に見えたもの

日本スーパーバンタム級7位の辰吉寿以輝(30=大阪帝拳)が9日、天満橋エルおおさか エル・シアターで開催された「ドラマチックボクシング85」のメインイベントに出場、56.0kg契約8回戦で2025年西日本フェザー級新人王の豊永太我(21=Woz)と対戦した。
再浮上を目指す辰吉にとって、タイトル再挑戦へ弾みをつけたい重要な一戦。対する豊永も大きなチャンスをつかむべく強い気持ちでリングに上がった。
辰吉の圧力と豊永の長いリーチを生かした攻撃がぶつかり、最後まで緊張感の途切れない熱戦が繰り広げられた。
辰吉が相手の長いリーチをかいくぐり、左フックと左ボディで先制攻撃。豊永も打ち下ろしの右ストレートで迎え撃ち、辰吉の前進にひるむことなく応戦。激しいパンチの応酬でも一歩も引かず、気持ちの強さを見せた。6回、辰吉はさらに圧力を強め、右ショートから左ボディへとつなげて攻勢。豊永もジャブから右ストレートを返し、最後まで勝利への執念を見せて食い下がった。互いに攻撃の手を緩めない熱戦となったが、辰吉のボディ攻撃が効果的に映り、ジャッジ2者の支持を得た。
激戦を制した辰吉は「初回の動きが良かったので、もっと上げていきたかった。向こうもやる気満々だったので、先輩として応えないといけないとなり、3〜4ラウンドでムキになってしまった。左フックは良かったが、突破口のパンチを狙いすぎてしまった」と反省の言葉を並べた。
父で元WBC世界バンタム級王者の辰吉丈一郎から続く後援会「見守る会」の林英明会長が今年5月、病気のため亡くなった。デビュー戦から常に寿以輝の試合を見守ってきた恩人。
辰吉は「前回の試合は引き分けだったので、弔い星」とリング上で涙を流し、亡き林会長への思いを口にした。
父の辰吉丈一郎は「(ボクシングに)遊びが足りない。切羽詰まりながらやっていた。もっと楽にやらないといけないし、練習量が足りない」と厳しく指摘。それでも最後には「相手もいることなので…。おめでとう」と息子の戦いをねぎらった。
タイトル再挑戦について、辰吉は「決まれば誰とでもやりたい」と意欲を示した。
「タイトル戦は決まればいつでも」
大阪帝拳ジムの吉井寛会長は「悪い癖も出たが、今日は足の動きも止まらなかった。1試合でコロッと変わるのは難しいが、合格点」と評価。タイトル再挑戦についても「前向きに考えたい」と話した。
一方、最後まで執念を見せた豊永は「思っていた以上にパンチが強かった。左フックとボディブローを警戒していたが、ボディが効いた。キツかったが、気持ちで前に行くしかないと戦った。ジャブは手応えがあったが、そこからつなげることができなかった」と唇を噛み締めた。
「いつか辰吉選手とやりたかった」。試合が決まったのは2ヶ月前。待ち望んだ一戦にすべてを懸けて挑んだ21歳は、「ここからまた這い上がりたい」と再起を誓った。
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