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畑中ジム主催の「SOUL FIGHTING」が5日(土)、愛知・名古屋市昭和スポーツセンターで開催された。
メインイベントでは元WBO-APフライ級王者の畑中建人(26=畑中)がフィリピンスーパーフライ級2位のウィルベルト・ベロンド(29=比)を迎えた。畑中はベロンドを退け、圧倒の内容で再起を飾ることができたのかーー?

試合は序盤から動いた。初回、ジャブから丁寧に組み立てる畑中に対して、ベロンドは上下にパンチを散らし、左フックでダウンを先取。再開後も、独自のタイミングのロングの右のヒットを重ねた。続く2回にもベロンドにロープを背負わされた畑中は連打で2度目のダウンを喫した。思わぬピンチにも気持ちを切り替え、ベロンドからダウンを奪い返すと、会場は歓声に包まれた。
その後も互いに譲らぬ展開が続くも、6回に畑中がコンビネーションからの左ボディを痛打すると、ベロンドは顔を歪ませ、座り込むようにダウン。会心のダウンを演出した畑中が会場を大いに盛り上げ、再起戦をKO勝利で飾った。

試合後、ファンに囲まれ、記念写真に応じていた畑中に話を聞いた。
「今回は、フライよりも体重に余裕があり、コンディションは良かったが、再起戦の相手としては強すぎますよね」と苦笑いすると、「タイトル経験もある選手で、そのタイトル経験もあるし松本選手(松本海聖(23=VADY)からもダウンを奪っている選手で、気をつけなくてはいけないと思っていたのに、やっぱりもらってしまった」と悔しげに語った。
「ダウンを奪ったパンチは、1ラウンドが終わるくらいから右のタイミングが掴めたもので2ラウンドにハマった。最後に倒したコンビネーションは、ジャブから右アッパーを突き上げての左ボディで、仕留められるとは思っていなかった」と語った。

試合前、先輩で元世界4階級制覇王者の田中恒成(29=畑中)からは「余計なことを考えず、勝つだけだよ」と激励をもらったという。
今後の階級については「まだスーパーフライ級の感覚が掴みきれていないので、確かめつつこの階級やるか、フライ級に落とせそうなら、フライ級でやることもあるかもしれない」と明言を避けたが、「今後はタイトルに絡んでいきたい」と、前を見据える言葉は力強かった。

一方、畑中から2度もダウンを奪いながらも、最後はキャンバスに沈んだベロンドは「2回もダウンを奪って、彼よりも自分のほうが強いと思った。勝てると思ったのに、左ボディが効いてしまった」と悔しげに肩を落とした。

日本フライ級5位の坂井涼(22=畑中)がランキングを狙う中山祐太(29=一力)を4ラウンドTKOで退けた。「どうやって組み立てて倒すかということを頭に入れて戦った。できたこともあったが、ミスもあったので修正していきたい」と快勝にも笑顔はなく、反省の言葉が口をついた。
具体的には「相手がくっついてきた時に止まってしまう癖があり、それが出てしまった」と話した。今後について聞くと「日本ランキング5位まできた。王座決定戦次第で状況が変わってくるが、いつでもできる準備をして、(タイトル挑戦が)できないのであれば、違う試合でレベルアップした姿を見せたい」と意欲を示した。