WBO世界バンタム級王者の武居のV2戦。昨年12月に行われる予定だったが、武居が右肩を負傷のため延期。仕切り直しの一戦となる。昨年9月には元世界王者の比嘉大吾(志成)との大激戦を制し初防衛に成功。ロングレンジから飛んでくる右フック、左ボディストレート、左右アッパーは破壊力抜群。2戦続けて12ラウンド戦っており、スタミナも証明された。世界初挑戦のユッタポンは、アマチュア時代、国際大会に優勝しており、元WBO世界フェザー級王者のロベイシ・ラミレス(キューバ)に勝利。プロ転向後はWBAアジア王座を獲得している。ボディワークと上下の打ち分けに長けた試合巧者。距離が遠い武居に対し、打ち合いに持ち込みチャンスを探ってくるだろう。

IBF世界3位の力石が念願の世界初挑戦。昨年10月のノンタイトル戦で2回TKO勝ちし、移籍初戦をクリアした。ボクシングIQが高く、タイミング抜群のカウンターを持つサウスポーでスタミナも豊富だ。世界1位のヌニェスは28戦27勝(27KO)1敗。素早い動きでプレスをかけて力強いコンビネーションで攻め立てる好戦的なタイプで反応の良さもピカイチだ。一発で倒すタイプではないが、重いパンチでジワジワとダメージを与えていく。力石としては相手のプレスを捌きながらカウンターを決めていき、勝負所で打ち合う場面も出てくるだろう。

立場を入れ替えての再戦。昨年4月に奈良井が挑戦し5回TKO勝ちで王座奪取に成功。初防衛を果たし、WBO-AP王者の渡邊海(ライオンズ)とのチャンピオン対決を制した。丁寧な組み立てからキレ味鋭いパンチで仕留めに行くパンチャーだ。挑戦者としてリベンジを期す原は、昨年12月の挑戦者決定戦を引き分け勝者扱いで挑戦権を獲得。中間距離でジャブから多彩なコンビネーションで崩していく試合巧者だ。奈良井を攻略するためにどのような対策をぶつけてくるか?

日本Lフライ級11位の磯金は、鋭い踏み込みからワンツーを主武器に戦う正統派サウスポーで3試合連続KO勝ち。日本同同級4位の山本は、足を使いながら出入りを活かしたボクシングが魅力のサウスポーだ。勝ってタイトルをアピールするのは?

アマチュア8冠の荒竹のデビュー戦。プロのリングの感触を確かめながら卓越したスピードとテクニックを披露したいところだ。拳を交えるキティデッチは今回が5度目の来日。軽量級としては170�pと長身で独特のテンポを持つ曲者だ。

山田は、力強い右フックと回転力を活かした連打が持ち味。初勝利まで時間がかかったが、キャリアを重ねて着実に力をつけてきた。ビッグイベントのオープニングマッチをKOで飾り、良いスタートを切りたい。