注目:11年11月のプロデビューから19戦18勝(13KO)1敗という好戦績を残しているユーバンク・ジュニアだが、その唯一の敗北が昨年11月のビリー・ジョー・サウンダース(英)との試合だった。英国王座、EBU欧州王座、英連邦王座とWBO世界ミドル級王座への挑戦権がかかった大事な試合だったが、ユーバンク・ジュニアは2対1の僅差判定負けを喫した。再起戦が暫定王座への挑戦という幸運に恵まれたが、それだけに絶対に落とせない試合ともいえる。会見でチュディノフと対面したユーバンク・ジュニアは「初めて会うことができて嬉しい」と話し、「形式上は彼は暫定王者だが、私はその王座を奪い取るつもりだ。チュディノフに勝てばサウンダースとの再戦の扉が開くはず」と先を見据えた。一方、13年12月に獲得した暫定王座のV3戦となるチュディノフは「偉大な王者の息子を叩きのめす絶好の機会」と、ユーバンク・ジュニアの挑戦を歓迎した。 「クリス・ユーバンクのことはロシアの誰でもが知っているので、その息子をやっつければ国民的英雄になれる。そしてゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/独=WBAスーパー王者、WBC暫定王者)との戦いが可能になる。すべては28日のリング上で披露する」と話した。16戦14勝(9KO)2分。オッズは地の利もあるユーバンク・ジュニアが5対2でリードしている。期待どおりにユーバンク・ジュニアが戴冠を果たせば、エスパダス父子、スピンクス父子、バスケス父子、アリ父娘、チャベス父子に続き史上6組目の親子世界王者が誕生することになる。

身長206センチ、リーチ216センチ、体重110キロ超のフューリーは、デビューから23戦全勝(17KO)をマーク。11月末にはWBOの挑戦者決定戦で1位のディレック・チゾラ(ジンバブウェ/英)にワンサイドの10回終了TKO勝ちを収めている。3団体統一王者ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)への挑戦を狙っているが、クリチコが4月25日にブライアント・ジェニングス(米)を相手に防衛戦を行うことが内定したため、前哨戦を挟むことになった。その相手に決定したハマーはルーマニア出身で現在はドイツを拠点に活動中の選手で、20戦17勝(10KO)3敗の戦績を残している。11年以降はWBO欧州王座を獲得するなど10連勝(6KO)と好調を維持している。