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[試合後会見]2013.12.6

井上拓真デビュー戦

 これぞボクシング!12月6日の両国国技館は、昨年から続くボクシングフィーバーの集大成と来年への期待が高まる大きな激突が、5試合用意された。
 第一試合は井上尚弥の弟、拓真(大橋)。
いざ、ゴング。
 これがプロデビュー戦の高校3年生、井上は右フックを振って積極的に仕掛けるが、力みのためか精度を欠いた。それでも2回からはスピードを生かして巧みに出入りし、着々と加点していった。サウスポーの福原も折々で左を浅くヒットしたが、井上の動きについていけなかった。

 デビュー戦を終えた拓真は「全然出せていないですね。戦い方にしても一方通行で、もっと考えないとダメだなと思いました。若干緊張して。兄のデビュー戦を意識しないようにしたんですけど、少ししてしまいました。初回は動けたんですけど、前後の動きばかりでサイドがなかった。顔面ばかりになってしまったので、もう少しボディも打ちたい。ただ、素直にホッとはしています。兄には「楽しんで来いよ」と言われました。プロとアマで思っていたほど変わりはなかった。最初からアップテンポでやって、後半に落ちたことは改善点ですね。やりづらさはなかったんですけど、頭が低いと打ちどころに困ったりしましたね。思うように動かせてもらえませんでした。そこは足の使い方で改善できるとは思います。今日は2、30点。日本ランカーともやってみて差は感じませんでした。」と控え室での初取材に答えた。
井上拓真
 「今後は大橋会長が決めた試合をやっていくだけ。目標は今はありません。世界挑戦もそんなに急がず、しっかりキャリアを積んで最強のチャンピオンになりたいです。でも今回の試合内容じゃ何とも言えません。」と反省の弁で会見を終えた。
福原辰尚
 控え室に戻った福原は「この舞台での緊張感は思ったほどなかった。(井上拓真は)もっとやりづらい印象があったが、そうでもなかった。ただ、これからの選手と見ればレベルは高い。ダメージもなくスタミナを残していただけに、力を出しきれずに残念」と悔やんだ。

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