残るは体重調整だけ

　12日に大田区総合体育館で予定されるV4戦に向け準備は万端。WBC世界バンタム級王者、山中慎介(30=帝拳)が6日、都内新宿区の帝拳ジムで公開練習を行った。

　「夏場の調整なので、正直いってもっと苦労するかと思ったけれど順調に行きました。あとは体重調整だけですね」山中は仕上がりのよさをアピールした。

　スパーリングはフィリピンのパートナー2人と予定どおり合計120ラウンドを消化しており、この日はシャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちなど軽めのメニューだった。サンドバッグ打ちでは立ち位置を確認しながら感触を確かめるように力強いパンチを打ち込んでいた。

　すでに4日に挑戦者のホセ・ニエベス(32=プエルトリコ)は来日しており、日に日に決戦ムードが高まってきた。「相手は独特のタイミングで右フックを打ってくる巧い選手」と山中はニエベスを警戒している。そのうえで「どういう展開になるか分からないけれど、どうなっても対処できる自信はあります」と落ち着いて話す。

　5日前には亀田和毅(亀田)がWBO王座を獲得したことで、WBAの亀田興毅(亀田)と合わせて同じバンタム級に日本人の世界王者が3人揃った。比率こそ小さいものの、そのこともモチベーションにはなっているようだ。「22歳でしょ、すごいですよね。でも一番強いのは自分だということを証明しますよ。問題は勝ち方でしょう。誰にでも分かりやすい勝ち方をします」
　明日7日はニエベスが公開練習に臨むことになっている。