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[帰国会見]2023.5.25

中谷潤人が笑顔で帰国

 WBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級新チャンピオンの中谷潤人(25=M・T)が25日に帰国し、羽田空港で記者会見に臨んだ。

 中谷は、20日(日本時間21日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドで、同級2位のアンドリュー・モロニー(32=豪)と空位の王座を争い、最終12回2分42秒KO勝ちで、世界2階級制覇を達成した。

 聖地ラスベガスで、圧巻の内容を見せた中谷は「大きな舞台で試合をさせてもらって、あのような形で勝つことができて良かった。KOは最後まで狙っていた」と、試合終了直前で決めた一撃は偶然ではないことを強調した。
「体に染み込ませていたパンチ」
 多くの報道陣が出迎える中、笑顔で到着口に現れた中谷。3ラウンドに偶然のバッティングで眉間と左目上を負傷し、眉間は5針縫ったが、パンチによる傷はほとんどなかった。

 「最後に決めた左クロスは、練習していたパンチで、タイミングを体に染み込ませていた。アップの時からキレていたので『このパンチが当たれば倒れるな』と思っていた。無意識で出たパンチで感触はなかったが、倒した瞬間は興奮した」とフィニッシュブローを振り返った。
「最後まで疲れなかった」
 中盤、ややペースダウンしたかに見えたが「相手がプレッシャーをかけてきて、ロープを背負ってしまい、見栄えが悪かったのは反省点。接近戦で戦ったら(モロニーは)疲れるだろうと。自分が疲れることはなかった」と、後半に向けての作戦だったことを明かした。
「ラスベガスの舞台は気持ちよかった」
 試合後、ホテルのロビーでモロニーと偶然会ったようで「(モロニーから)『良い未来を築いてください』と声をかけられた」。

 さらにレストランでは、観客や関係者から祝福を受けたようで、観戦に来ていたWBO世界フェザー級王者のロベイシ・ラミレス(29=キューバ)との写真撮影をしたという。
「強い選手と戦っていきたい」
 「(スーパーフライ級は)名前のある選手が多いので、どのような試合が決まっても、面白い試合を見せられると思う。この階級で強い相手と戦っていきたい」とWBC(世界ボクシング評議会)同級王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(33=メキシコ)など他団体王者との王座統一戦に興味を示す一方で、「減量も楽ではないので、体と相談しながら決めていきたい」と、スーパーフライ級に長く留まらない可能性も示唆した。
中谷潤人から目が離せない!
 村野健会長は「具体的には決まっていないが、王座統一戦になるのか防衛戦になるのか、進めていきたい」と話した。秋をめどに次戦を予定していることを明かした。

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