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[試合後会見]2023.1.14

後楽園ホールに激震! ウェルター級WBO-AP戦

 WBOアジアパシフィック・ウェルター級タイトルマッチ、王者の豊嶋亮太(26=帝拳)対同級9位の佐々木尽(21=八王子中屋)が14日、後楽園ホールで開催された「第620回ダイナミックグローブ」のメインイベントで行われた。

 世界ランキングに名を連ねる豊嶋が、王者の力を示したのか? それとも、佐々木の豪打が爆発したのか? この日の後楽園ホールでは、とんでもないことが起こった!
佐々木尽(八王子中屋)が衝撃KO!
 まさに、スター誕生だ! 開始早々、豊嶋が距離を詰めて、左ボディ、右フックを打ち込み先制攻撃。真っ向から応じた佐々木は、左フックでグラつかせると、攻め急ぐことなくジャブからボディブローを決めて攻勢。左フックで痛烈なダウンを奪うと、レフェリーはカウント途中で、試合をストップした。佐々木が衝撃の初回KO勝ちで、新チャンピオンに輝いた。
隕石が大爆発!
 「隕石が大爆発しました!」。会見場に現れた佐々木は、満面の笑みを浮かべた。前日計量の囲み取材の際、「隕石が爆発するような試合を見せる」と独特の言い回しでベルト奪取を誓ったが、見事に有言実行した。

ボディが弱点だと思った

 「落ち着いて練習通りに戦ったら、パンチにキレが出た。相手が前に出てきたが、正面からの打ち合いは自信がある。半年前にスパーリングをした時に、ボディが弱点だと思った。しかし、こんなに早く倒せるとは思わなかった」と試合運び同様、落ち着いた口調で振り返った。
「力まずに戦えた」
 コンビを組む中屋廣隆チーフトレーナーは「ジャブで刺し勝つことができた。ガードが固い選手だが、テンプルが空くのでカウンターを練習させた。試合のテーマは、ダンス。上手くハマったね」と、愛弟子の会心の勝利に目を細めた。

 佐々木も「ダンスするように舞え、と言われて、力まずに戦うことができた」とうなずいた。
「小原佳太選手と戦いたい」
 中屋一生会長は「OPBF王座や日本王座も狙わせたいし、スーパーライト級も視野に入れていく。尽はまだ21歳。ここ2年で実力をつけて、世界で勝負できる選手にさせたい。キャリアを積ませます」と青写真を描いた。

 横で聞いていた佐々木は「小原選手と戦いたい。勝てる自信があるし、強い選手と戦って価値を高めていきたい」と、前日本ウェルター級王者の小原佳太(36=三迫)の名前を挙げた。
新チャンピオン! 佐々木尽(八王子中屋)
 会見の最後、佐々木は「以前、体重オーバーしたにも関わらず、見捨てないでくれたジムに感謝したい」と語った。

 2021年10月に平岡アンディ(大橋)との日本&WBOアジアパシフィック・スーパーライト級王座決定戦に臨んだ佐々木だったが、計量オーバーによる失格で、試合も11回TKO負けを喫した。その後、チーム一丸となり、強さに磨きをかけてこの日を迎えた。新チャンピオンは、所属ジムに感謝の気持ちを言葉にした。

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