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[電話取材]2022.8.30

狩野ほのか「倒して勝つ!」

 日本アトム級3位の狩野ほのか(27=世田谷オークラ)は、9月1日(木)に後楽園ホールで、日本同級2位の山中菫(20=真正)と、空位のWBOアジアパシフィック女子同級王座を争う。

 プロ叩き上げで、2019年3月にデビューした狩野は、ここまで6戦無敗。王座を争う山中は、元世界王者の山中竜也を兄に持ち、デビューから注目されてきて、こちらも5戦全勝だ。ジム初のチャンピオンを目指す狩野だが、少々変わった経歴を持っているようだ。
「試合が楽しみ」
 狩野は「女子は、6回戦を一度勝てば、タイトル挑戦の権利があると聞いていたので、チャンスが来るのかなと思っていた。楽しみでしかない」と、初のタイトルマッチに胸を躍らせていた。

 「漠然と伊賀さん(伊賀薫/日本アトム級王者=真正)のベルトに挑むのかなと。次は関西遠征だと思っていたので、東京での試合だと聞いてうれしかった」。
野球からボクシングへ
 5歳から男子に混ざって野球をしていたという狩野だが、中学1年で怪我のため断念。そして、大学で女子野球部に入部するも中退。その後、「スポーツ選手になりたかった。また、工業高校出身で物作りが好きだったので、エンジンを作ったりできるのではないか」と競艇選手を目指した。
パンチ力が魅力
 「体幹を鍛えることができるし、プロボクサーになり、ランキングに入れば、競艇試験の面接で少し有利になると思ったから」と24歳でジムに入門した。

 しかし、すぐにボクシングという競技の魅力に取りつかれた。「ボクシングと競艇で天秤にかけた時、お金を稼ぐなら競艇だが、ボクシングの方が楽しかった」と方向転換した。
草壁岳也トレーナーと腕を磨いてきた
 ここまで、草壁岳也トレーナー(49)が課す厳しいメニューを黙々と消化し、着実に力をつけてきた。「練習は厳しいが、一緒に戦ってくれているのを感じる」と全幅の信頼を寄せる。
「倒して勝つ」
 「テクニックがあり、完成されている」と山中の印象を語ると、「下馬評で、不利なのはわかっている。お互いにここまで負けなしだが、胸を張って無敗だと言えるほど、自分で強いとは思っていない」

 「自分は、アトム級ではパンチ力はある方だと思う。女子の最軽量級なので、KOはないだろうと思われるのは嫌なので、きっちりと倒して勝つ。レフェリーストップではなく、確実に倒す」と言葉に力を込めた。

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