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[試合発表]2022.6.17

44歳の野中悠樹が次戦を発表!

 WBOアジアパシフィック(WBO-AP)ミドル級チャンピオンの野中悠樹(44=渥美)が16日、次戦の発表会見を開いた。昨年7月以来のリングに上がる、日本人最年長チャンピオンの次戦の相手は、日本ウェルター級7位の能嶋宏弥(26=薬師寺)に決まった。

 3度目の防衛がかかった大切な一番は、7月24日(日)に大阪・堺市産業振興センターで開催される「LA FIESTA DEL DIAMANTE VOL.3 x ミツキ杯 SURVIVE VOL.22」のメインイベントとして行われる。

世界に羽ばたく!
 昨年7月の試合で、タイトル防衛を果たした野中陣営は、世界ランカーとのマッチメイクに時間を注いだが、タイミングが合わず時間が流れた。対戦相手の候補には、ロシア人選手の名前が上がることもあったが、ロシアによるウクライナ侵攻などの影響で、日本ボクシングコミッション(JBC)からの承認は得られず、また、大手プロモーターからのオファーも舞い込んだが、負傷していたことなどが重なり、世界ランキングを上げるという当初の目的は果たせなかった。そこで、今回は国内で防衛戦をクリアすることに方針を変えた。
WBO-AP王座防衛戦へ
 今回の試合では、大阪にある服飾専門学校に通う二十歳の長女に、入場時に着用するガウンと試合で履くトランクスの製作を依頼した。44歳という世界的にみても最年長世代だが、世界へのチャレンジ精神は強いものがある。「アメリカン・ドリームを目指してきたが、ジャパニーズドリームを与える側になった」と苦笑いしたが、2階級下の日本ランカーで、前回の試合はミドル級の一つ下のスーパーウェルター級8回戦で勝利した26歳に白羽の矢を立てた。
スーパーウェルター級で勝利した能嶋
 野中が目指すミドル級の頂点といえば、4月にゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と村田諒太(帝拳)のIBFとWBAスーパーの2団体統一戦が、国内で開催されたが、「(世界を目指すには)課題しかないですね」と試合を見た感想を口にした。それでも、「自分のボクシングを崩すわけではないが」と前置きした上で、ミドル級では、ファンを沸かすようなKOを狙うスタイルのボクシングが求められるとの考えを示し、「KO決着」を意識した。
能嶋宏弥(26=薬師寺)
 一方、「減量はないので、しっかり食べる」と普段とは異なる体重調整を念頭に、試合に向けた準備に入る能嶋は、ミドル級での対戦依頼に「最初はビックリしたけど、チャンスを頂いて感謝した」と語り、野中の印象については「ボクシングがとても上手で勉強になります」と、チャンピオンの胸を借りて挑むことを誓った。また、「足を使って、ジャブからストレートに繋げたい」と自身の持ち味を生かすとした上で、「10ラウンドしっかり戦い、チャンスがあれば倒しに行く」と抱負を語った。
7月24日(日)大阪・堺市産業振興センター
 「勝って世界に羽ばたきたい」と話した44歳と「ボクシングを通して、表現して、自分のことを知ってもらいたい」と話したタイトル初挑戦の26歳。面白い対決がセットされた。

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