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[試合後会見]2021.11.11

緊張感。井上拓真vs和氣慎吾!

 WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦が11日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル」のメインイベントで行われ、元WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級バンタム級暫定王者の井上拓真(25=大橋)と元日本・OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和氣慎吾(34=FLARE山上)が王座を巡り拳を交えた。

 勝てば世界に大きく近づくビッグマッチ。緊張感あふれる攻防を制しベルトを巻いたのは――。
井上拓真(大橋)が勝利
 序盤は、お互いにクリーンヒット少ないものの緊張感あふれる攻防が続いた。試合が大きく動いたのは4回。井上の右ストレートが火を噴きダウンを先取。ダメージのある和氣に襲いかかると、左右をまとめて攻勢をかけた。逆転を狙う和氣は、左ストレートを打ち込むが井上は冷静に対応。ダッキングで外すとワンツー、左フックを好打しポイントを加点した。最終12回、和氣は果敢に打ち合いにいったが、井上も真っ向から打ち合った。ジャッジ3者ともに7ポイント差をつけた井上が勝利した。
「ダウンを奪ってから狙いすぎてしまった」
 試合後に囲み取材に応じた井上は「ポイントは取っていると思ったので勝利は確信していた。ダウンを奪って仕留めたかったが、冷静さを欠いて大振りになってしまった。ナオ(尚弥)なら仕留めるので痛感した」と冷静に試合を振り返ると、「パンチは見切っていたので怖さはなかった。スタミナも最後まで持ったし階級の差は感じなかった」とスーパーバンタム級でも手応えを感じていた。
井上拓真は強い!
 会見に同席した井上真吾トレーナーは「本人もわかっていると思うが、相手に合わせるのではなく変化をつけながら戦ってほしい。ダメージのある相手に押し切ってほしかった」と快勝にも手厳しかった。

 大橋秀行会長は「ダウンを奪ってから仕留めたら100点満点だが、力んでしまった。ただ、試合全般通して完封していた。個人的には評価が高い」と合格点を与えた。
 続けて「(タイトルは)今後どうなるかわからないが」と前置きした上で「バンタム級で世界を狙わせたい」と青写真を描いた。
「完敗でした」
 一方、タイトル獲得に失敗した和氣は電話取材に応じ「(井上選手は)ディフェンスが上手くて懐に入りにくかった。手応えのあるパンチはなかった。ダウンを奪われた右は見えなかった。完敗です」と声を振り絞った。
採点表

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