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[電話取材]2021.10.30

後楽園ホールは激戦の連続!

 「A-SIGN BOXING&DANGAN244」が30日、後楽園ホールで開催され全4試合オール8回戦で行われた。ランカー同士のサバイバル戦、ランカーvsノーランカーのバトルなどボクシングファンを大いに盛り上げた。

 スーパーフェザー級8回戦では同級5位の渡邉卓也(32=DANGAN AOKI)と同級9位の三瓶数馬(26=新宿協栄)が拳を交えた。試合は序盤に大きく動いた。
渡邉卓也(DANGAN AOKI)が圧勝!
 渡邉の右が冴えに冴えた! サウスポー三瓶に対し渡邉は右ボディストレートをヒットしリズムを作ると、2回にワンツーでダウンを演出。立ち上がった三瓶に上下のコンビネーションを浴びせると最後は右フックでグラつかせてレフェリーストップに持ち込んだ。
「右がよく当たった」
 試合後に電話取材に応じた渡邉は「ずっと練習してきた右ストレートでダウンを奪うことができたのが収穫。相手に執念を感じたが効いているのがわかったので力を出し切った。タフな三瓶選手に勝ててうれしい」と喜びに浸った。

 渡邉は、今年1月に日本王者の坂晃典(仲里)に挑戦したが6回TKO負けで王座獲得ならず。日本ランカーの三瓶との再起戦を迎えた。「楽な相手ではないのはわかっていた。ただ、ここで負けるようなら先はないなと、思いながら試合に臨んだ」と背水の陣で臨んだことを明かした。
「日本王座を目指す」
 スーパーフェザー級で存在感を示した渡邉は「タイトルマッチに負けたばかりだが、やっぱり日本王座を狙いたい。そこしか見ていない」と次戦で50戦目を迎える古豪は、4度目の日本タイトルを目指す。
右:藤田裕崇(三迫)の右!
 63.0s契約8回戦では、日本ライト級7位の富岡樹(24=角海老宝石)と藤田裕崇(26=三迫)が激突した。ジャブを浴びせる富岡に対し、藤田はプレスをかけてショートアッパーで応戦。4回に富岡は左ボディを突き刺しチャンスを作るが、藤田は押し負けず前に出るとグイグイと攻め込んで攻勢をかけた。最後まで激しい打撃戦が続き試合終了。ジャッジ2者の支持を得た藤田が日本ランカーの富岡を撃破した。
藤田裕崇(三迫)がランカーを撃破!
不利予想を跳ね返したかった

 不利予想を跳ね返した藤田は「周りからは『勝つのは難しい』と言われていたが、絶対に勝てると信じて戦った。実力を証明することができてうれしい」と声を弾ませた。

 「富岡選手がアウトボクシングをするのかファイタースタイルで来るのかわからなかったが、どう来ても対応できるように準備した。アッパーを嫌がっているのがわかったので、しつこく打った」。「ボディが効いたが、そこから復活するまでの時間を分析できたのが良かった」と激戦を振り返った。

富岡選手に男気を感じた

 「戦前、富岡選手はファイタースタイルで戦うと言いつつも、元のアウトボクシングで戦うと思っていたが最後まで打ち合った。彼に男気を感じた」と激闘を繰り広げた拳友に感謝の気持ちを言葉にした。

 リクルート社で営業マンとして注目されてきた藤田だが、日本ランカーの仲間入りを果たしプロボクサーとして逞しさを感じさせた。来年はさらなる飛躍が期待される。

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