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[試合後会見]2021.7.21

劇的フィナーレに痺れた!

 日本フライ級タイトルマッチ王者のユーリ阿久井政悟(25=倉敷守安)対同級6位の桑原拓(26=大橋)が21日、後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル.79」のメインイベントで行われた。

 アマチュア時代から意識していたというライバル対決。4年ぶりに後楽園ホールのリングに上がった阿久井の強打が爆発したのか?それとも"スピードスター"の異名を持つ桑原が華麗なテクニックで戴冠したのか?注目の一戦のゴングが鳴り響いた!
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が劇的勝利!
 阿久井の右ストレートが勝負を決めた! 初回から挑戦者の桑原がスピードを活かして先制攻撃。しかし阿久井は慌てる素振りを見せず、ガードを固めてジリジリと距離を詰めると右カウンターでダウンを奪った。失点した桑原だが、2回はステップを刻みながらワンツーをヒット。3回には左フックで膝を揺らし連打で反撃した。前半終了時の公開採点は47-47、48-46×2で阿久井がリード。劣勢の桑原は、回転力を活かした連打、左ボディでポイントを挽回。それでも阿久井は7回にジャブで顔を弾くと左ボディ、左フックを好打した。そして迎えた10回、阿久井はワンツーでグラつかせると、試合終了間際に右ストレートをジャストミート!前のめりに倒れた桑原を見てレフェリーはノーカウントで試合を止めた。
「最後は倒しにいった」
 2度目の防衛に成功した阿久井は「中盤くらいに捕まえられると思ったが、相手も必死だったのでなかなか捕まえることができなかった。プレスをかけ続けて相手の体が浮いたらジャブを当てていく作戦でプラン通りに進めることができた。アウェーだしポイントは競っていると思った。最終ラウンドが始まる前にセコンドから『TVの前で娘が見ているぞ』と言われたので倒しに行った。こういう勝ち方(最終ラウンドKO勝ち)をするとは思わなかった」と声を弾ませた。
「倒したパンチは狙っていた」
 続けて「スピードは思っていた通りで慌てることはなかったが、ハンドスピードより連打がすごかった」と桑原の印象を語ると、「ジャブの差し合いで勝てたのは想定外。10ラウンド戦って最後に倒せたのが収穫だった」と、会心の勝利に胸を張った。
世界へ進む!
 2017年8月に中谷潤人(23=M・T)と日本ユース初代フライ級王座を争って以来、約4年ぶりの後楽園ホールのリングで勝利した。阿久井は「後楽園ホールで勝ったのは久しぶりだったのでやっぱりうれしいですね」と笑顔を見せた。

 今回の勝利で世界への扉を開いた阿久井は「ステップアップできたと思う」と話したが「中谷との差は縮まったか?」という問いには「(中谷は)まだ遠いかな」と慎重だった。

 会見に同席した守安竜也会長によると「来年のチャンピオンカーニバルが終わってから(世界は)考えたい」と話すにとどめた。
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