前王者の久我勇作が復活宣言!

　前日本スーパーバンタム級王者の久我勇作(30=ワタナベ)が再起を決意しジムワークを再開している。今年1月に古橋岳也(33=川崎新田)の挑戦を受けた久我は、壮絶な打撃戦の末、9回TKO負けで王座を陥落。その後、進退を保留していたが3月下旬から練習を始めた。
　電話取材に応じた久我に復帰の理由を聞いた。

　試合から2ヶ月間は具体的なことは考えていなかったというが、デビューから欠かさず観戦に来ていた祖父が今年3月に癌になった。久我は「いつも試合を楽しみにしていた祖父に元気になってほしい。また試合がしたいと思った」と復帰を決意。しかし、最愛の祖父は、久我の願いも虚しく5月下旬に他界した。「試合を見せることはできなかったが、天国で見守ってほしい」。

　古橋戦の試合映像は2〜3度見たという久我は「自分の悪いところばかり出てしまった。古橋選手の得意な距離で戦い続けてしまった。集中力が切れて相手のスタイルに付き合ってしまうので修正していきたい」。

　久我は「具体的な目標はまだないが、また世界ランキングに入らないといけないし、古橋選手へのリベンジもしたい。まずは、年内に復帰戦ができればと思う」と復活に向けてじっくりと力をつけていく。
　スーパーバンタム級を盛り上げてきた久我の進化した姿に期待したい。