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[試合後会見]2020.10.18

魂の打ち合いに岡山が揺れた!

 日本フライ級王者のユーリ阿久井政悟(25=倉敷守安)が18日、岡山浅口市天草公園体育館で開催された「桃太郎ファイトボクシング.39」のメインイベントで同級1位の藤北誠也(32=三迫)を迎えて初防衛戦に臨んだ。
 10KO中9度初回KO勝ちしている阿久井の強打が爆発したのか?それとも現役9人のチャンピオンが在籍する名門・三迫ジム所属の藤北が敵地で戴冠したのか?
試合はタイトル初挑戦の藤北が距離を潰して左ボディを狙うと阿久井は真っ向から打ち合った。
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が初防衛に成功
 お互いの持ち味が存分に発揮された好ファイトだった。藤北が先制攻撃を仕掛けるが、阿久井は冷静に対応すると右ストレートから左ボディを好打。阿久井は強弱をつけたコンビネーションでダメージを与えていくが、藤北も歯を食いしばりながら懸命に打ち返した。前半終了時の公開採点は、1者は藤北(48-47)、残りの2者は阿久井(49-46)、(50-45)。中盤以降、阿久井はジャブを軸に回転数を上げて倒しにいくが、藤北も驚異のタフネスぶりを見せて試合終了のゴングを聞いた。阿久井のテクニックと冷静な試合運びが光った。
相手の執念を感じた
 試合後に囲み取材に応じた阿久井は、「これまでの相手は自分のパンチを警戒して下がっていたが、(藤北選手は)距離を潰しにきた。ただ、それは想定内だった。ジャブを意識しながら押し負けないように戦った。レフェリーストップに持ち込もうとしたが相手もKO負けがないだけあって打たれ強かった」と冷静に試合を振り返ると、「もっとサイドに動けばよかった」と課題を挙げるのも忘れなかった。
次戦はチャンピオンカーニバル
 鬼門の初防衛をクリアし、世界への期待も高まる中「経験を積んでから世界へいきたい。このような状況(コロナ禍)だし、長い目で防衛しながらキャリアを重ねていきたい」と岡山県のジム初の世界王者を目指す。
 激闘を制した阿久井は、試合後に生後1ヶ月の愛娘の千聖ちゃんの写真を見ると良きパパの顔を見せていた。家に帰宅し笑顔で勝利の報告をする。
相手の方が上手かった
 一方、最後まで諦めずにタイトルに食らいついた藤北は「距離を詰めてボディを叩く作戦は上手くいったが、相手は最後まで隙を見せなかった。後半になりもっと崩れるかと思ったが…、フィジカルでも負けていないと思ったが、相手の方が連打の回転力があった。日本一になりたかった。悔しいです」と言うと涙でタオルを濡らした。
 ベルトへの執念を感じさせた藤北は「まだ鍛錬が足りなかった」と再び王者を目指す。
採点表

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