岡山で日本フライ級王座戦!激戦の予感!

　日本フライ級タイトルマッチ、王者ユーリ阿久井政悟(25=倉敷守安)対同級1位の藤北誠也(32=三迫)の前日計量とPCR検査が17日、岡山県倉敷市内のホテルで行われた。 岡山県のジムから約38年ぶりに誕生した日本チャンピオンの阿久井は、鬼門の初防衛戦をクリアし世界を目指す。一方、タイトル初挑戦の藤北は、チャンピオンを多く抱える名門三迫ジムの叩き上げボクサー。同一ジムから7人目の日本王者を目指す。
　試合は明日の18日に岡山浅口市天草公園体育館で開催される「桃太郎ファイトボクシング.39」のメインイベントで行われる。

　リミットちょうどの50.8kgでクリアした阿久井は「妻が減量食を作ってくれたおかげでスムーズに体重が落ちた」と笑顔を見せた。
　10KO中9度が初回KO勝ちの速攻型パンチャーの阿久井は、周りからも初回KO決着を期待される中、「(KOを)狙っているわけではないが、こだわってはいる。皆さんの期待に応える」と流れの中で倒したいと静かに語った。
　1ヶ月前に長女の千聖ちゃんが誕生し、父として初めてのリングに上がる阿久井。「家族のためにも負けるわけにはいかない」と必勝宣言。家で吉報を待つ妻と子どもに勝利を届ける。

　一方、挑戦者の藤北は300gアンダーの50.5kgを測定した。キャリア7年目で初のタイトルマッチを迎える藤北は、「一昨年の最強挑戦者決定戦の前に怪我をしたり、コロナで試合が延期になったりと、ここまで本当に長かった」と夢の舞台に感慨深い表情を見せた。
　三迫ジムの勢いはとどまるところを知らない。次々とチャンピオンが誕生し、「皆、プレッシャーをかけてくる」と苦笑いしたが、「それを乗り越えてみんな王者になっている。自分もという思いは強い。ユーリ君のパンチを浴びても自分は倒れない。不甲斐ない試合はしないし、負ける気はしない」とベルト奪取を誓った。
　明日はOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の勅使河原弘晶(30)、日本スーパーライト級王者の永田大士(30)、日本スーパーフライ級王者の中川健太(35)、OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者の堀川謙一(40)といった三迫ジムのチャンピオンたちが応援に駆け付ける。強力な援軍を得た藤北が決戦のリングに上がる。

　大切な家族が増えて勝つ理由がひとつ増えた阿久井が、王者としての力を示すのか?それとも念願のタイトルマッチの舞台に上がる藤北が敵地でベルト奪うのか?初回からスリリングな攻防が繰り広げられるだろう。