一歩もビックリ! 大逆転KO!

　はじめの一歩30周年記念フェザー級予選を迎えた19日の後楽園ホール。この日、一番の盛り上がりを見せたのは草野慎悟(30=三迫)と中国出身のマ・シャン(23)の試合。初回に2度のダウンを奪ったのは――。

　左フックでダウンを奪ったマ・シャンは、立ち上がった草野に左フックをもう一発見舞って初回を10-7として、2ラウンドを迎えた。草野は劣勢の中、経験を生かして決定打を許さず、しぶといボクシングを見せた。値千金の一発が出たのは5ラウンド。草野は左オーバーハンドで後楽園ホールに大歓声を呼び込んだ。

　「パンチがありましたね。最初の左はホントに見えなくて、強かった」とホッとした表情を浮かべた草野は、「相手のペースになっちゃった。1回目は効いてなかった。2回目はボディが効いてました。途中で打ってこなかったんでラッキー」とダウンを奪われたシーンを冷静に振り返った。「久しぶりに勝って気持ちよかったです。このまま勝って絶対に優勝します」とトーナメントの準決勝に向けて気合を入れ直した。