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[試合後会見]2018.8.17

これぞ激闘王!

 世界3階級制覇王者の八重樫東(35=大橋)が17日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.64」のメインイベント、スーパーフライ級10回戦に出場。前WBOアジアパシフィック同級王者の向井寛史(32=六島)と拳を交えた。激しい打撃戦にこの日、超満員となった後楽園ホールの観客は熱狂した。
 この試合の模様は18日に深夜27時30分から関東ローカルのフジテレビ地上波で放送される。
八重樫が打ち勝った!
 予想通り、序盤は八重樫が距離を詰めてサウスポー向井は足を使い距離を作った。2回になると八重樫は圧力を強め攻勢。向井は左ストレートで迎え撃ったが、八重樫はフィジカルの強さを活かし押し返した。しかし5回、向井はボディ攻撃で反撃すると、6回には左ストレートを好打し後退させた。ピンチとなった八重樫だが、右フックからの連打でここを乗り切る。7回、打ち合いとなったが、ここでも八重樫の回転が上回り手負いの向井に襲いかかった。向井はふらつきながらも懸命に返したが、最後はパンチをまとめられレフェリーストップとなった。
会長に教えてもらった距離を潰す戦術が活きた
 約5年4ヶ月ぶりの日本人対決を制した八重樫は「6ラウンドはヤバいなと思った。効いてはいなかったが、パンチをまとめられたので次の回に取り返そうと思った。しっかり打ちにいったら良いパンチが当たり、メンタルが弱っているのが分かったので、ここが勝負だと思った」と冷静に試合を振り返った。
伸びしろを感じている
 試合前にはキャリア33戦目で初めて試合前に大橋秀行会長から「悔いのないよう戦おう」とLINEがきたことを明かし、覚悟を持ってリングに上がった。八重樫は「どのチャンピオンも強いが(世界戦が)決まったらしっかり準備してやるだけ」と世界4階級制覇へ決意を口にした。
 会見に同席した大橋会長は「(八重樫は)今が一番練習している。今日は膝のバネが良く見ていて感動した。楽しそうに試合をしていた」と愛弟子の快勝に目を細め、「この先のこともいろいろ考えている。チャンスがあれば次にでも世界挑戦させたい」と4本目のベルト獲りにGOサインを出した。
今は少しゆっくりしたい
 一方、最後まで奮闘した向井は「ジャブで組み立て慌てずに距離を取り、相手が雑になったところに一発を合わせるプランを実行することができなかった。セコンドの指示をしっかり聞けなかった自分が弱かった」と反省の弁。八重樫の印象を「やはり身体は強かった。駆け引きの上手さもあって、力は落ちているとは思わなかった」と称えると、「3階級制覇した選手と拳を交えたことは自分の財産になる」と晴れやかな表情を見せた。
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