[試合後談話]2025.4.20
正反対の2人の勝負の行方は

見村徹弥(28=千里馬神戸)と大橋波月(26=湘南龍拳)の日本人ランカー同士の対決が20日、神戸芸術センターで開催された「SENRIMA SUPER FIGHT VOL.72」で行われた。
プレスをかける大橋、さばく見村、正反対のファイトスタイルの両者。勝利の女神は、どちらに微笑んだのかーー。
試合は、序盤から戦前の予想通り、大橋がプレスを仕掛け見村を下がらせる展開に。1ラウンド、前に出た大橋の右フックが当たり見村がダウン。その後もペースは大橋が掴む。見村も距離をとり、長いリーチを活かしジャブを当てるが、大橋の前進を止めるまでには至らず。判定は大橋を支持、前戦日本タイトルマッチで敗戦してからの再帰戦を飾った。
試合後、勝者の大橋に見村の印象を聞くと「やっぱりアウトボクサーは苦手です」と、苦笑いしたが、加えて「一発当てた後、のらりくらりと逃げられる感じは、今までになかった。それは覚悟していて、練習していたが捕まえられなかった。自分は熱くなりすぎる性格。それもあって練習でやってきたことを出せなかった」と、反省の弁も口をついた。
試合では右フックがよく当たっていたが、「あれは会長とずっと二人で練習していたパンチ。ただ、本当はもっとあれから繋げられるパンチがあった。でも、今の僕はあれが精一杯」と反省仕切りだったが、「ただ、その練習があってあのパンチが出たので、会長との時間は間違っていなかった」と感謝した。
キャリアの多くを敵地で試合している大橋は「僕にとっては、どこでやってもアウェーのようなもの。けど、そっちの方が自分の性格に合っている」と自信を覗かせた。
今日の試合には、大橋とベトナムで同じ興行に出場して以来、親交のある健文トーレス(37=TMK)が観戦に訪れていた。試合で熱くなりすぎてしまうことに対して大橋は「健文トーレスさんには『自分の気持ちを制すること』と言われている。僕のヒーローです」と憧れのボクサーについて話した。
今後の抱負については「一戦一戦負けないこと。今までは倒して勝つボクシングを意識してきたが、これからは負けないボクシングの先に、倒すという結果がついて来れるように、スキルと自分の気持ちを飼い慣らしていかなきゃいけない」と、強く意気込んだ。
一方、自主興行のメインイベントで敗戦した見村だったが、試合後記者のインタビューに「最初のパンチをもらった時、何をもらったか分からないくらい効いていた。そこで焦ってしまった。相手はプレスをかけてくるとわかっていたので、集中して自分の距離で戦いたかった。途中から押していたが、そこで狙いすぎて、返しのパンチをもらってしまった。最後の打ち合いでも負けてしまったので、完敗です」と、悔しさを滲ませた。
今後については「このままダラダラやってても、また同じ結果になる。自分のフィジカルであったりメンタルであったり、弱い部分を見直して強く大きくなって、もう一度帰ってきたい」と、復活を誓った。
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