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[公開練習]2024.10.3

井上拓真! 圧倒して返り討ち!

V3戦に臨む井上拓真(大橋)

 WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の井上拓真(28=大橋)が3日、横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。

 井上は、10月13日(日)、有明アリーナで開催される「Prime Video Boxing 10」で、同級2位の堤聖也(28=角海老宝石)を迎えて3度目の防衛戦に臨む。

テーマは「OVER POWER BLOW」
 両者は高校時代に対戦しており、そのときは井上が勝利している。挑戦者の堤は、12年越しのリベンジに闘志を燃やしているが、井上は「アマチュア時代の試合内容はあまり覚えていない」と淡々と話し、「(堤選手は)タフで気持ちが強いが、圧倒して返り討ちする」と、冷静に言葉を発した。

 2013年12月、後に世界チャンピオンとなった福原辰弥(本田フィットネス→引退)とのデビュー戦から、これまで幾多の強豪に勝ち続けてきた井上だけに、その言葉には重みが感じられた。
井上尚弥とのマススパーリングを敢行
 この試合に向けて兄・井上尚弥(31=大橋)とのマススパーリングを10ラウンド敢行。「詳しくは言えないが、手応えはバッチリ」と、仕上がりの良さに納得の表情を浮かべた。

 井上真吾トレーナーは、「(相手は)いろいろな動きで来ると思うが、どう出てきても素早く対処できるように、足の動きであったりを意識して取り組んできた。相手のスイッチも気にならない。拓真が自分の距離をキープできるか」と語った。
 大橋秀行会長は、「テクニックに関してはレベルが違うが、堤選手はいろいろなことを乗り越えてきた、目に見えない強さがあり、人間力を警戒している。しかし、拓真は上のステージに行きたいという執念。兄に負けたくないという執念がある。執念と執念のぶつかり合いになる」と、好ファイトに期待を寄せた。その上で、「拓真はデビュー戦から強い相手とばかり戦ってきた。試合をやりながら成長していく強さがあり、安定感が抜群。安心しながら見ていられる選手の一人」と、拓真に絶大の信頼を寄せた。
石原雄太トレーナー
 会見後には、シャドーボクシングとサンドバッグ打ちを、それぞれ1ラウンド披露して終えた。

 偵察に来ていた堤をサポートするDANGANジムの石原雄太トレーナーは、「いつもはもっとスピードやキレがあるので、(今日は)流しているなと。しかし、流していても足のスピードを感じた。挑戦者なので、こちらから前に出ていくことになると思う。どのような展開になってもいいように準備している。良い試合になる」と感想を語った。
チャンピオンとしての強さを示す
 ここをクリアすれば、翌日(14日)に2度目の防衛戦に臨むWBC(世界ボクシング評議会)同級王者の中谷潤人(26=M.T)との王座統一戦に期待が高まる。井上は、「(王座統一戦が決まれば)気持ちが高ぶる。決まれば、それに合わせて仕上げるだけ。まずは、堤選手との試合に集中したい」と、静かに闘志を燃やした。

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