試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
108回目を迎えたフラッシュ赤羽ジム主催の「OVER HEAT BOXERS NIGHT」が29日、後楽園ホールで開催された。メインイベントは、ミニマム級8回戦。日本ランキング1位の長谷部守里(28=三迫)にノーランカーの岡田真虎(29=JBスポーツ)が挑んだ。
試合は初回に動いた。ジャブを突いて丁寧にプレスをかけた長谷部に対して、初回終了のゴングと同時に、岡田の左ストレートがジャストミート。顔面に喰らった長谷部がまさかのダウン。2回以降も長谷部が距離を詰めてリズムを取り直したが、要所で左ストレートを顔面に打ち込んだ岡田が、最終回に顔面を叩いたところで、レフェリーが試合を止めた。
笑顔で控え室に戻った岡田は、開口一番、「しっかりと喧嘩しようと思っていたが、まさかのダウン。これまで(ダウンを)とったことなかったので、『あっ』と思って。アウトボクシングを淡々とやってしまった。見てるお客さんはつまらなかったと思うが、勝ててよかった」と試合を振り返った。
潜って打つ左ストレート
記者の質問に「相手のパンチを見て、自分だけ打つ」と考えて試合に臨んだことを明かした。ダウンを奪った左ストレートは、山田武士トレーナー直伝の伝家の宝刀。「潜り込んで打った」と笑顔が弾けた。
山田トレーナーも笑顔で取材に応じ、「想像通り、うまくやった。左のまっすぐを散らしたり、丁寧にやった。噛み合わせはいいと思ったので、試合の話が来た時には即決していた」と愛弟子を労った。
今回の試合に向けて、「人生で一番練習した」と、チーム岡田全員が口を揃えた。昨年9月に敗れた岡朱里 (19=KWORLD3)戦の前には15ラウンドだったスパーリングも、今回は70ラウンド消化していた。
「練習しなきゃダメってことだよ」と念を押した山田トレーナーは、岡田の今後に関して「ミニマム級が適正階級」としながらも、日本タイトル挑戦は、時期尚早との考えを示した。
岡田は「岡くんが強くて、岡くんのおかげで、『喧嘩できる、打ち合いができる』と思った。(ここまで)長かった」と、しみじみと勝利を噛み締めていたが、最後は「スキップで家に帰りたい!」と締めくくった。