[公開練習]2025.7.25
アントニオ・バルガス! バンタム級世界王者の風格!
WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者のアントニオ・バルガス(28=米)が25日、横浜市内のジムで報道陣に練習を公開した。
世界王座返り咲きを目指す、WBA同級2位の比嘉大吾(29=志成)を迎え撃つバルガスは、堂々たる佇まいと自信に満ちた表情を見せ、まさに王者の貫禄そのものだった。
試合は、7月30日(日)、横浜BUNTAIで開催される「U-NEXT BOXING.3」で行われる。
公開練習に臨んだバルガスを見て、まず目に付いたのはスリムな足首の細さと引き締まった顔立ちだった。バルガスは、「手数が多い、激しい試合になりそう。相手のことを研究してきたが、対峙したら印象が変わるかもしれないので、1〜2ラウンドは様子を見て、戦略を決めたい。良い状態に仕上がっているので、しっかりとベルトを守って米国に帰る」と意気込みを語った。
バルガスは、昨年12月に米国オーランドで暫定王座を獲得し、その後正規王者に昇格した。堤聖也(29=角海老宝石)が目の怪我の回復に時間がかかることを受けての措置だ。
過去にはダウンを喫したこともあるが、ラスベガスでトレーニングキャンプを経て、ディフェンスとタフネスの課題に取り組み、修正を重ねてきた。
「過去に犯したガードが下がるミスも改善した。比嘉の右オーバーハンドと左フックに細心の注意を払いながら戦う。相手の弱点を見つけたので、しっかりと有効打を当てていく」と静かに語った。
WBAには現在、正規王者のバルガス、休養王者の堤、暫定王者にノニト・ドネア(42=比)が名を連ねている。バルガスは「この試合を勝てば、次は堤との試合が一番近いと思う。最終的には統一王者を目指しており、また日本で試合がしたい」と将来像を明かした。
会見後には、シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちを1ラウンドずつ披露。ミット打ちではポジションを確認しながら軽くワンツーを打つだけで、手の内を隠した。
比嘉を指導する野木丈司トレーナーは、「膝からふくらはぎにかけて良い足をしている。体幹が強いと思う」とバルガスの足に着目した。
「世界チャンピオンだけあって隙がない。ジャブは大吾の方が長そうだが、それも初回にやってみないとわからない。弱点を気軽に突けるほど甘くはない。そこにたどり着くまでに、いくつもの山を越えないといけない」と、試合に向けての見解を述べた。
シェアする
LINEで送る