即決! 井上拓真の覚悟。

　スーパーバンタム級への転級を示していた中谷潤人(27=M.T)がIBF王座を返上することが既定路線だったため、WBC2位、WBA3位、IBF4位の拓真にとって、世界王座返り咲きの選択肢は少なくなかった。

　そんな中、大橋ジムに那須川との王座決定戦の話が舞い込むと、拓真は即決で「やらせてください」と強い意志を示した。それだけでなく、拓真の兄・井上尚弥(32=大橋)も大橋会長に「絶対に(拓真が)勝つので、やらせてください」と直談判し、モチベーションが上がった拓真を全面的に後押しした。

　大橋会長は会見後の囲み取材で、那須川との対決について井上真吾トレーナーとも「世界チャンピオン同士で戦った方がいい」と話していたことを明かした。予想していたという井上兄弟の強い申し入れもあり、那須川との王座決定戦を決めたとのことだが、「正解だったかも」と、ファンや関係者の反響の大きさを喜んでいた。