[試合後談話]2025.5.13
日本ユース・ライトフライ級王座戦! 左ストレートに痺れた!

日本ユース・ライトフライ級王座決定戦が13日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル135」のセミファイナルで行われ、佐伯侑馬(22=大橋)と瀬筒陸斗(20=M.T)が空位の王座を争った。
サウスポー同士によるホープ対決。左ストレートが交錯するスリリングな展開に、会場は熱気に包まれた。
試合が大きく動いたのは3回、瀬筒がリターンの左ストレートでダウンを奪った。4回は、左ストレートを出し合う中で佐伯が上回った。前半終了時の公開採点は38-37×2(瀬筒)、38-37×1(佐伯)と割れた。5回、佐伯は左ボディストレートで効かせると連打で攻勢。ここを乗り切った瀬筒は、足を使いながら要所で左ストレートをヒット。8回、瀬筒は左カウンターで2度目のダウンを奪うと、佐伯陣営が棄権を申し出た。
劇的なKO勝ちを飾った瀬筒は、「あれだけ強い選手と8ラウンド戦い切れたのは、今後に向けて2〜3試合分の経験値。途中、ボディが効いたので、足を使って自分の距離で戦った。セコンドから『ポイントを取られている』と聞いて、倒されてもいいから前に出ようと思った。アマチュア時代から得意なパンチで倒したことは、理想的な勝ち方。今まで以上に感触があった」と満面の笑みを浮かべながら、勝負を決めた左ストレートについて振り返った。
前日に中谷潤人から激励
試合の前日、ジムの先輩で、王座統一戦に向けて米国ロサンゼルスでトレーニング中の中谷潤人(27)から、「悔いなく楽しく戦って、ベルトを獲ってきて」と激励を受けたことを明かした瀬筒。「しっかりと勝って、先輩にバトンを渡したいと思っていた。(中谷に対し)『ベルト獲ったぞ、次はあなたの番だ」と、冗談を交えながら尊敬する先輩にエールを送り、和やかな雰囲気で取材を終えた。
M.Tジムの村野健会長は、「練習でやっていたことが出せていなく、点数は良くないが、結果を出したので70点。本人と話しながら、もっと良いパフォーマンスを出せるようにしたい」と、勝利を祝いつつ、今後に向けて期待を寄せた。
M.Tジムは中谷潤人、石澤開に続き3人目の日本ユース王者誕生となった。
一方、後半に盛り返すも敗れた佐伯は、「左ストレートを警戒していたが、打ち終わりにもらってしまった。3ラウンドのダウンから効いていて、途中採点でリードされていたので取り返そうと思ったが、ダメージもあり、前にいけなかった」と声を詰まらせながらも、気丈に試合を振り返った。
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