■次戦からMRジムに移籍しましたが、子どもの時に練習していたということですが。
京之介 東京に行く前までいました。野口会長とはしばらく連絡を取っていませんでしたが、たまに会ったら話すくらいで。選手も多くてスパーリングも多くなったので、勉強になって良いですよ。
■お子さんが誕生して、心境の変化もあったと思いますが。
京之介 全然違いますよ。ネリ戦の時はお腹にいたのですが、試合中も頭に出てきました。
■SNSに料理の写真をアップしていますが。
京之介 試合後は外食に行くのですが、試合が近づいてくると減量をするので食べる量も減ってくるじゃないですか。昔からなんですが、ご飯は楽しく美味しく食べたいんです。ちょっとのものをいろいろな味で食べたりとご飯の時間が好きなんです。料理していたら、時間を経つのも早いですし。和食が好きなので魚料理が多いですね。釣りが好きなので釣ったのを捌いたりもしますよ。
■今回は、アンチが多い者同士の対戦ですね。
京之介 本当ですね(笑)。今回もコメントは来ていますよ。ネリ戦の時はすごかったですよ。「日本人だから間違いなく、ネリを応援します」といったバカにしたようなコメントも見ました。
■しかし、注目度は高くて大勢に見られています。
京之介 結果、ファンなんですよ。好きなんでしょうね。ありがたいですけどね。
■当日は、どのような試合を見せたいですか?
京之介 皆、カシメロはパンチがあると聞きますが、実際に感じてみないとわからないじゃないですか。一発もらってどう感じるか。ネリとスタイルが似ていますが、間違いなく噛み合うと思いますよ。
■どうもありがとうございました。
「ボクモバの目」
インタビューを通じて強く感じたのは、亀田京之介の「覚悟」だ。ネリ戦、ピカソ戦と連敗を喫し、一度は引退をも考えた。しかし、亡き父との約束や生まれたばかりの子どもの存在が彼を再びリングに引き戻した。「負けて終わるのは嫌だ」という言葉に、京之介のボクサーとしての芯の強さを見た。カシメロを「落ち目で美味しい相手」と挑発しながらも、勝負どころで怖さを隠さない率直さも彼らしい。リスクを承知で世界の強者に挑み続ける姿勢は、大きな魅力だ。その生き様は、まさに"生粋の叩き上げ"。キルギスでアッと驚かせる結末を期待したい。
<取材・構成/やすおかだいご>
<写真/Yuto Murakami>