■スパーリングでもいいですよ。
坂井 断然、ジョニー・ゴンサレスです。最後に世界チャンピオンになる前にスパーリングをしましたが、未だに覚えていますから。佐々木君(佐々木尽)の場合は、気がつかないうちにもらってしまうから効くのですが、わかっていれば耐えられる。天性の嗅覚というか、それも技術なのかもしれないですが。予想しないタイミングできます。
■なるほど。
坂井 しかし、ジョニゴンの場合は、「来る」とわかってガードしても効く。「来る来る!」と思いながら「バーン!」と。とにかくパンチが硬かったです。鉄アレイで殴られたような感じでした。
※ジョニー・ゴンサレス(メキシコ=元世界2階級制覇王者)
■ラウンドを重ねたら、坂井選手のペースになってきそうですが。
坂井 実際に(田中選手が)長いラウンドを戦ったのを見たことがないので、どうなるかわからないですけどね。
■田中選手は、スタミナにも自信があると話していましたが。
坂井 あれだけ攻めていくということは、(スタミナが)あるのでしょうね。
■佐々木選手が世界に挑んだ試合を見た感想を教えてください。
坂井 あれがウェルター級のレベルなんだなと改めてわかりました。わかってはいるつもりでしたが。ただ、単純にノーマン(ブライアン・ノーマンJr=米)が強かったですね。試合が決まった時は、他の世界チャンピオンと比べて劣るのかなと思いましたが、そんなことはまったくなかったです。戦前のハードルを越えてきた。
■ラウンド数が12ラウンドから10ラウンドに変更になったことについては?
坂井 これから世界を打って出ようという選手は、12ラウンドやっておきたいというのはあると思うんですよ。国内で12ラウンドの試合を経験して、世界に打って出たいはず。しかし、自分は幸運なことに何度か経験しているので、特に気にならないです。